韓国メーカーのSamsung(サムスン)は2022年春夏モデルとして、
- Galaxy A54
- Galaxy S23
- Galaxy S23 Ultra
の3機種を発表しました。
この記事では「Galaxy S23」を実際に購入して、カメラの性能や使用感などを徹底レビューしています。
ドコモ公式サイトで詳細をチェック
Galaxy S23 の発売日と本体価格
ドコモ版 Galaxy S23 の発売日と本体価格
ドコモ版「Galaxy S23」の発売日は2023年4月20日で、本体価格は税込みで136,620円。
※本体価格は発売日に発表されたものです
ドコモでは24回払いにして「いつでもカエドキプログラム」に加入する事で最安で69,300円になりますが、「いつでもカエドキプログラム」は特典の利用時に購入した本体を2年後にドコモに返却する必要があるので注意して下さい。
au版 Galaxy S23 の発売日と本体価格
au版「Galaxy S23」の発売日は2023年4月20日で、本体価格は税込みで136,330円。
※本体価格は発売日に発表されたものです
auでは24回払いにして「スマホトクするプログラム」を利用すれば最安で77,050円で購入する事ができますが、「スマホトクするプログラム」は特典の利用時に購入した本体を2年後にauに返却する必要があるので注意して下さい
楽天モバイル版 Galaxy S23 の発売日と本体価格
楽天モバイル版「Galaxy S23」の発売日は2023年4月20日で、本体価格は税込みで147,700円です。
※本体価格は発売日に発表されたものです
Galaxy S23 のカラーバリエーション
「Galaxy S23」のカラーバリエーションは、
- ラベンダー
- クリーム
- ファントムブラック
の3色です。
ラベンダー
クリーム
ファントムブラック
Galaxy S23 の外観とデザイン
「Galaxy S23」にはサラサラした質感のガラス素材が採用されていて、背面には左上に、
- 超広角カメラ
- 広角カメラ
- 望遠カメラ
が並んでいて、カメラの横に「モバイルライト」、国内版であれば真ん中あたりに「おサイフケータイ」があります。
ディスプレイ面には画面上部に、
- 受話口/スピーカー
- インカメラ
が並んでいて、見えないですがその横に「近接/明るさセンサー」があって、画面下部に埋め込み式の指紋センサーがあります。
右側面には上から「音量キー」とサイドキー(電源キー)。
左側面には何もなし。
本体上部には「送話口/マイク」。
本体下部には左から、
- スピーカー
- USB Type-C接続端子
- 送話口/マイク
- SIMカードトレイ
が並んでいます。
Galaxy S23 のスペック詳細
Galaxy S23 | Galaxy S22 | |
CPU | Snapdragon 8 Gen 2 | Snapdragon 8 Gen1 |
外側カメラ | 約5,000万画素:広角 約1,200万画素:超広角 約1,200万画素:望遠 |
約5,000万画素:広角 約1,200万画素:超広角 約1,000万画素:望遠 |
内側カメラ | 約1,200万画素 | 約1,000万画素 |
ディスプレイ | 約6.1インチ FHD+ 120Hz 有機ELディスプレイ |
約6.1インチ FHD+ 120Hz 有機ELディスプレイ |
RAM | 8GB | 8GB |
ROM | 256GB | 256GB |
SDカード | 非対応 | 非対応 |
電池容量 | 3,900mAh | 3,700mAh |
高さ×幅×厚さ | 約146.3x70.9x7.6(mm) | 約146x70.6x7.6(mm) |
重さ | 168g | 約168g |
「Galaxy S23」にはクアルコムの「Snapdragon 8 Gen 2」が搭載され、RAMは8GB。
アウトカメラは、
- 広角
- 超広角
- 望遠
と、前作「Galaxy S22」から構成は変わりませんが、フロントカメラは1,000万画素から1,200万画素に解像度がアップし、HDR撮影と高速オートフォーカスもサポートします。
ディスプレイには48〜120Hzの可変式リフレッシュレートに対応したフルHD+有機ELディスプレイが採用されていて、電池容量は3,900mAh。
ROMは256GBで、本体サイズは前作「Galaxy S22」とほとんど変わらず、本体重量も同じになっています。
Galaxy S22 から進化したポイント
Snapdragon 8 Gen 2 for Galaxy
「Galaxy S23」に搭載されているSOC「Snapdragon 8 Gen 2」は、Qualcommが独占的にSamsungに提供しているモデルであり、他メーカーが搭載している「Snapdragon 8 Gen 2」よりもクロック(周波数)が引き上げられています。
これにより、前作「Galaxy S22」からCPU性能は最大34%、GPU性能は最大41%、NPU(機械学習プロセッサ)性能は最大49%向上しました。
カメラ性能
「Galaxy S23」のアウトカメラは、
- 広角
- 超広角
- 望遠
と、前作「Galaxy S22」から構成は変わりませんが、フロントカメラは1,000万画素から1,200万画素に解像度がアップし、HDR撮影と高速オートフォーカスもサポートします。
また、最新の画像処理技術により、写真や動画の暗い場所でのノイズ低減など撮影性能が向上。
動画では新たに8K30fpsが撮れるように進化しています。
電池持ちとバッテリー容量
「Galaxy S23」ではバッテリー容量が前作「Galaxy S22」から200mAh増量され3,900mAhになりました。
搭載されるSOC「Snapdragon 8 Gen 2 for Galaxy」では省電力に成功して動画再生時の電池持ちが30%向上しており、バッテリー容量の増量と合わせて大きく電池持ちが向上しています。
Galaxy S23 と Galaxy S23 Ultra との違い
ディスプレイサイズと重さ
Galaxy S23シリーズには、
- Galaxy S23 Ultra
大画面QHD+で美麗な映像を楽しめるが重い - Galaxy S23
持ちやすいコンパクトサイズで軽いが映像はフルHD+
という特徴があり、リフレッシュレートも「Galaxy S23」は48〜120Hzなのに対して「Galaxy S23 Ultra」は1〜120Hzと細かく変化します。
リフレッシュレートとは
「リフレッシュレート」とは、1秒間にどれくらい画面が更新されるかを表す数値です。
「Galaxy S23」のリフレッシュレートは120Hzなので、1秒間に120回画面が更新されるという事。1秒間に更新される回数が多ければ多いほど滑らかな画面になります。
カメラ性能
「Galaxy S23」のアウトカメラは、従来モデルの仕様をベースにしながらインカメラや画像処理エンジンを進化させているのに対し、「Galaxy S23 Ultra」はGalaxy初の2億画素イメージセンサーを採用したクアッドカメラを搭載し、望遠カメラが1つ多い分「Galaxy S23」にはない光学10倍ズームと100倍までのデジタルズームに対応しています。
また、「Galaxy S23 Ultra」のみ「レンジAFセンサー」を搭載しており、マクロ撮影にも対応します。
バッテリー容量
Galaxy S23シリーズのバッテリー容量は、
- Galaxy S23:3,900mAh
- Galaxy S23 Ultra:5,000mAh
となっています。
動画の連続再生も「Galaxy S23」が最大22時間なのに対して、「Galaxy S23 Ultra」は最大26時間になっているので、少しでも電池持ちが良いほうがいいって人は「Galaxy S23 Ultra」がおすすめです。
Sペン搭載
2021年からGalaxy NoteシリーズがGalaxy Sシリーズに統合されたことで、ハイエンド「S Ultra」にはSペンが搭載されるようになりました。
Galaxyノートシリーズ同様に書いたメモはすぐに呼び出す事ができ、電話番号は電話をかける直前の画面までいけたり、計算式は電卓アプリを起動してくれたりと機能的にも充実しているほか、
書いたメモは、
- Samsung Notes
- Word
- PowerPoint
- 画像ファイル
- テキストファイル
などのファイル形式で保存する事もできるので、「スマホを電子手帳として使いたい」って人は「Galaxy S23 Ultra」のほうがおすすめです。
Galaxy S23 の便利機能
Galaxy S23 の便利機能 | |
テザリング | 〇 |
おサイフケータイ | 〇 |
ワンセグ:フルセグ | ✕:✕ |
ハイレゾ | 〇 |
ワイヤレス充電 | 〇 |
イヤホンジャック | ✕ |
防水:防塵 | IP68 |
耐衝撃 | ✕ |
スピーカー | ステレオスピーカー |
生体認証 | 顔認証センサー 指紋認証センサー |
「Galaxy S23」の機能面では、
- テザリング
- おサイフケータイ
- ハイレゾ
- ワイヤレス充電
- 防水:防塵
には対応していますが、
- ワンセグ:フルセグ
- イヤホンジャック
には対応していません。
Galaxy S23 のベンチマークスコア
これは、実際に計測した「Galaxy S23」のベンチマークスコアですが、
- antutu 9.4.4:1,122,733
- Geekbench 6.0.0:シングル 1,696 / マルチ 4,640
- Geekbench Compute:8,630
になりました。
残念ながらGalaxy用にオーバークロックされた「Snapdragon 8 Gen 2」であっても「iPhone 14」を超えるまでには至っていませんが、それでも現在発売されているandroidスマホの中では処理能力は最強。
ゲームを高画質でプレイしたいって人には最適だと思います。
Galaxy S23 の電池もち(バッテリー持ち)
「Galaxy S23」には3,900mAhのバッテリーが搭載されていますが、電池持ちは普通です。
試しに充電して100%の状態からリフレッシュレート120Hz設定で、
- You Tube
- ゲーム
- ネット検索
- 音楽
を2時間ずつ使ってみましたが、24時間経過して電池残量は34%になっていました。
前作「Galaxy S22」は、同じ使い方をして10%くらいになっていたので、かなり電池持ちは改善しているものの、他メーカーのハイスペックandroidスマホと比べてどうなのかと言われれば普通。
ただ、1日8時間しっかり使っても36時間くらいはもつ計算なので、電池持ちで困ることはないと思います。
Galaxy S23 のカメラレビュー
「Galaxy S23」には、
- 広角
- 超広角
- 望遠
という構成のトリプルカメラが搭載されていますが、性能はハイスペックモデルの中でもトップクラスに良いです。
※クリックで拡大できます
実際に撮影してみましたが、昼間の撮影では安定した高画質な写真が撮れました。
「Galaxy S22」とまったく同じかと思いきや、全体的に若干「Galaxy S22」よりも暗い味付けになっていて、より肉眼で見た景色に近い写真が撮れるようになっています。
※クリックで拡大できます
少し前まではGalaxyは花の味付けを鮮やかにしすぎる傾向がありましたが、今作では自然で高画質な写真が撮れていますね。
※クリックで拡大できます
超広角も歪みのないキレイな写真が撮れるし、広角とカラーバランスが違うなんてこともないので使いやすいと思います。
※クリックで拡大できます
ズームはワンタッチで光学3倍、それ以降はデジタルで30倍までできますが、3倍がとにかく綺麗でいろんな場面で使えて超便利!
ただし、最高の30倍になるとさすがに画質は荒くなるので、10倍以降はおまけ程度に考えたほうが良いと思います。
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夜の撮影は、文句の付け所のない世界トップレベルの写真が撮れました。
Galaxyは昔から夜景撮影が得意でしたが、今作でもその特徴は継続。
※クリックで拡大できます
ライバル機と比べても、夜の撮影にありがちな白飛びや滲みがしっかりと抑えられていて「Galaxy S23」のほうが高画質な写真が撮れました。
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食べ物の写真は、専用の食事モードっていう撮影モードが用意されていますが、こっちは夜景と打って変わって使い勝手は微妙。
食事モードで撮影すると加工感がかなりでてしまいます。
※クリックで拡大できます
※クリックで拡大できます
ポートレートは不自然な処理になることもなく高画質な写真が撮れました。
左の写真なんかは、後ろの日当たりが良すぎてミドル以下のスマホなら間違いなく白飛びする写真になるところですが、しっかりと撮れています。
手前のテーブルの上にある物はぼかさず、遠くに行くに連れてぼけていく感じも素晴らしいと思います。
Galaxy S23 の良いところ(メリット)
処理能力が高い
「Galaxy S23」に搭載されているSOC「Snapdragon 8 Gen 2」は、Qualcommが独占的にSamsungに提供しているモデルであり、他メーカーが搭載している「Snapdragon 8 Gen 2」よりもクロック(周波数)が引き上げられています。
これにより、前作「Galaxy S22」からCPU性能は最大34%、GPU性能は最大41%向上。
これまでのハイスペックandroidはどのメーカーも同じSOCを搭載するため、メーカー側で性能を抑えない限りは処理能力はほぼ同じでしたが、これによりGalaxyは他メーカーのハイスペックモデルと比べてもオーバークロックされている分、性能をさらに伸ばす事に成功しています。
本体が軽くて持ちやすい
「Galaxy S23」の本体サイズ、重さは前作「Galaxy S22」とほぼ同じです。
現在発売されているandroidスマホのハイスペックモデルは大画面で重い機種が多いなか、コンパクトサイズのハイスペックモデルはかなり貴重な存在。
コンパクトで片手で操作しやすいだけでなく168gと軽量なので、女性でもらくらく片手で使えると思います。
カメラ性能が高い
「Galaxy S23」には、
- 広角
- 超広角
- 望遠
という構成のトリプルカメラが搭載されていますが、性能はハイスペックモデルの中でもトップクラスに良いです。
特に夜景撮影ではライバル機「iPhone 14」を圧倒する性能になっているので、カメラ性能にこだわりがある人におすすめです。
動画性能が向上
「Galaxy S23」では、
- HD
- フルHD30fps
- フルHD60fps
- 4K30fps
- 4K60fps
- 8K30fps
の動画サイズに対応していますが、動画性能はかなり向上しています。
特に夜の撮影では大幅にザラつきが低減され、画質は動画の王者「iPhone 14」と同等。ただし、「iPhone 14」は画質が良い分カメラレンズの反射(ゴースト現象)が映り込むというデメリットを持っているので、実質最強の動画性能を誇ります。
流行りのポートレート動画(シネマティックモード)や、スーパー手ぶれ補正(アクションモード)の画質もトップレベルなので、動画撮影を頻繁に行う人に最適です。
Galaxy S23 の悪いところ(デメリット)
SDカードとイヤホンジャックが使えない
「Galaxy S23」ではSDカードとイヤホンジャックが使えません。
イヤホンジャックは自社でワイヤレレスイヤホンを開発販売しているのと、世間的な流れもワイヤレスになりつつあるので仕方がありませんが、SDカードはないと不便という人がけっこう多いので注意。
Galaxy、Pixel、iPhoneなど、世界的に売れているメーカーほどSDカードに対応しないっていう特徴がありますが、自由度と拡張性の高さがandroidスマホの特徴であり、iPhoneとの差別化にもなるので、ぜひGalaxyでもSDカードを復活させていただきたいところ。
マスクをした状態で顔認証できない
2022年の中盤あたりから発売したスマホは、機種によってマスクをしたままでの顔認証に対応したものが数多くありますが「Galaxy S23」は対応していません。
もうすぐマスクをしなくてもいい世の中が帰ってくる予定にはなっているものの、人目を気にしてマスクをつけ続ける人も多いことを考えると、マスクをした状態での顔認証に対応していないのはかなり残念に感じます。
指紋認証は精度も良好、速度も爆速で、使い勝手はかなり良いので困ることはほとんどありませんが、気になる人は注意です。
発熱はしっかりある
前作「Galaxy S22」には「Snapdragon 8 Gen1」が搭載されていて、すぐに熱くなるなんて話題になっていましたが、正直「Snapdragon 8 Gen2」になっても違いはほとんどありません。
具体的には、ツイッターやYou Tube、ネット検索程度では発熱はまったくなくて、2Dゲームを20分以上プレイしても発熱はなし。
負荷の高いゲームタイトル「原神」や「ウマ娘」を20分以上プレイすると、CPUが45℃前後、バッテリーが35℃くらいになり、持っていても熱さを感じるくらいには発熱があるんですが、「Snapdragon 8 Gen1」ではどうなのかというと、CPUは45℃、バッテリーは27℃とむしろ「Snapdragon 8 Gen1」のほうがバッテリーの発熱は抑えられているという結果になりました。
ただ、動画撮影が強制停止になることもないし、なにか機能が制限されることもないので、個人的にはあまり気にしなくてもいいのかなっていうのが率直な感想。
それでも、発熱で騒がれた「Snapdragon 8 Gen1」よりも発熱が抑えられているかと言われば、まったくそんな実感はないので気になる人は注意して下さい。
スピーカーはiPhoneに及ばない
「Galaxy S23」には上下にスピーカーを搭載したステレオスピーカーが採用されていて音質はかなり良いですが、「iPhone 14」と比べてしまうと「iPhone 14」のほうが音が良い気がしました。
ただし、音質が悪いのかと言われればそんなことはなくandroidスマホで言えば「Xperia 1 IV」の次に音質は良いので、スピーカーで通話をしたり、動画を観たりする習慣がある人も楽しめると思います。
Galaxy S23 の評価と感想まとめ
人気 ★★★★★☆
処理能力 ★★★★★☆
写真性能 ★★★★★☆
動画性能 ★★★★★★
電池持ち ★★★★☆☆
画面の綺麗さ ★★★★☆☆
スピーカー ★★★★★☆
価格の安さ ★★★☆☆☆
ココがおすすめ
- 処理能力が高い
- カメラ性能が高い
- 本体が軽くて持ちやすい
- 動画性能が前作から大幅に向上
ココがいまいち
- 発熱はしっかりある
- マスクをした状態で顔認証できない
- SDカードとイヤホンジャックが使えない