SHARP(シャープ)はドコモの2022-2023年冬春モデルとして「AQUOS sense7」を発表しました。
前作「AQUOS sense6」はスタンダードモデルでしたが、「AQUOS sense7」ではハイエンドクラスの大型センサーを搭載して、処理能力も強化されたミドルスペックという事になります。
この記事では「AQUOS sense7」を実際に購入して、カメラの性能や使用感などを徹底レビューしています。
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AQUOS sense7 の発売日と本体価格
ドコモ版 AQUOS sense7 の発売日と本体価格
ドコモ版「AQUOS sense7」の発売日は2022年11月11日で、本体価格は税込みで54,230円。
※本体価格は発売日に発表されたものです
ドコモでは24回払いにして「いつでもカエドキプログラム」に加入する事で最安で43,670円になりますが、「いつでもカエドキプログラム」は特典の利用時に購入した本体を2年後にドコモに返却する必要があるので注意して下さい。
au版 AQUOS sense7 の発売日と本体価格
au版「AQUOS sense7」の発売日は2022年11月11日で、本体価格は税込みで54,230円。
※本体価格は発売日に発表されたものです
auでは24回払いにして「スマホトクするプログラム」を利用すれば最安で33,580円で購入する事ができますが、「スマホトクするプログラム」は特典の利用時に購入した本体を2年後にauに返却する必要があるので注意して下さい
楽天モバイル版 AQUOS sense7 の発売日と本体価格
楽天モバイル版「AQUOS sense7」の発売日は2022年11月5日で、本体価格は税込みで49,980円です。
※本体価格は発売日に発表されたものです
AQUOS sense7 のカラーバリエーション
「AQUOS sense7」のカラーバリエーションは、
- ライトカッパー
- ブルー
- ブラック
- ラベンダー(ドコモオンラインショップ限定)
の4色です。
ライトカッパー
ブルー
ブラック
ラベンダー
AQUOS sense7 の外観とデザイン
「AQUOS sense7」にはサラサラしたマット調のアルミ素材が採用されていて、背面には本体上部に左から、
- モバイルライト
- 広角カメラ
- 標準カメラ
が並んでいて、標準カメラのモジュールのところに「おサイフケータイ」があります。
ディスプレイ面には画面上部に、
- インカメラ
- 受話口
- 近接センサー/明るさセンサー
が並んでいて、
右側面には上から
- 音量キー
- 電源キー
- 指紋センサー
があり、
左側面には何もありません。
本体上部には「SIMカードトレイ」と「サブマイク」。
本体下部には左から、
- スピーカー
- USB Type-C接続端子
- イヤホンジャック
- 送話口
が並んでいます。
AQUOS sense7 のスペック詳細
AQUOS sense7 | AQUOS sense6 | |
CPU | Snapdragon 695 | Snapdragon 690 |
外側カメラ | 約5,030万画素:標準 約800万画素:広角 |
約4,800万画素:標準 約800万画素:広角 約800万画素:望遠 |
内側カメラ | 約800万画素 | 約800万画素 |
ディスプレイ | 約6.1インチフルHD+ 60Hz 有機ELディスプレイ |
約6.1インチ FHD+ 60Hz 有機ELディスプレイ |
RAM | 6GB | 4GB |
ROM | 128GB | 64GB |
SDカード | microSDXC(最大1TB) | microSDXC(最大1TB) |
電池容量 | 4,570mAh | 4,570mAh |
高さ×幅×厚さ | 約152x70x8.0(mm) | 約152x70x7.9(mm) |
重さ | 約158g | 約156g |
「AQUOS sense7」にはクアルコムの「Snapdragon 695」が搭載され、RAMは6GB。
アウトカメラは、
- 標準
- 広角
という構成のディアルカメラで、標準カメラで使われているイメージセンサーが前作「AQUOS sense6」よりも66%大型化していますが、そのかわり「AQUOS sense6」にはあった望遠カメラはなくなっています。
ディスプレイには電池効率に優れた有機ELディスプレイ「IGZO OLED」が採用されていて、電池容量は4,570mAh。
ROMは128GBで、本体サイズは「AQUOS sense6」とほとんど変わりませんが、本体重量は2g重くなっています。
AQUOS sense6 から進化したポイント
処理能力
「AQUOS sense7」にはクアルコムの「Snapdragon 695」が採用されていますが、同じ600番代のSOCではあるものの、AQUOS sense6比で20%程度処理能力が向上しています。
アウトカメラ
「AQUOS sense7」では標準カメラで使われているイメージセンサーが前作比で66%大型化したことで暗いシーンもより高画質に撮影できるようになっているほか、全画素使用の像面位相差方式でオートフォーカスが高速化され、AQUOS sense6比で2倍の速度になっています。
また、ハイエンド「AQUOS R7」と同じRAWレイヤー合成処理を行うことで、細部までクリアな夜景撮影ができるようになりました。
RAMとROM
「AQUOS sense7」では、
- RAM(Random Access Memory)
AQUOS sense6 4GB → AQUOS sense7 6GB - ROM(Read Only Memory)
AQUOS sense6 64GB → AQUOS sense7 128GB
というスペックアップがおこなわれています。
RAMはたくさんのアプリを同時に起動した場合の処理の速さに、ROMは音楽や写真のデータを保存できる容量に影響します。
RAMとROMとは
- RAM(Random Access Memory)
一時的にデータを保存しておけるメモリー。ROMよりも速くデータを取り出すことができ、RAMが大きいとその分だけ多くのアプリを高速で使う事ができます。 - ROM(Read Only Memory)
写真やアプリを保存しておくメモリー。ROMが大きいとその分だけ写真やアプリ、音楽をスマホに保存しておく事ができます。
マスクに対応した顔認証
「AQUOS sense7」の生体認証は
- 顔認証
- 指紋認証
の両方に対応していますが、今回から新たにマスクをした状態からの顔認証に対応しました。
意外と顔と指紋の両方に対応した機種が少ないのと、マスクをした状態からの顔認証にまで対応しているスマホは極少数なため、ミドルスペック帯のスマホの中では大きな特徴のひとつになりそうです。
AQUOS sense7 の便利機能
AQUOS sense7 の便利機能 | |
テザリング | 〇 |
おサイフケータイ | 〇 |
ワンセグ:フルセグ | ✕:✕ |
ハイレゾ | 〇 |
ワイヤレス充電 | ✕ |
イヤホンジャック | 〇 |
防水:防塵 | IP68 |
耐衝撃 | 〇 |
スピーカー | モノラルスピーカー |
生体認証 | 顔認証センサー 指紋認証センサー |
「AQUOS sense7」の機能面では、
- テザリング
- おサイフケータイ
- ハイレゾ
- イヤホンジャック
- 防水:防塵
には対応していますが、
- ワンセグ:フルセグ
- ワイヤレス充電
には対応していません。
AQUOS sense7 のベンチマークスコア
これは、実際に計測した「AQUOS sense7」のベンチマークスコアですが、
- antutu 9.4.4:392,916
- Geekbench 5.4.4:シングル 666 / マルチ 1,908
- Geekbench Compute:1,348
になりました。
ハイスペックスマホに比べると半分くらいのスコアになっており、処理能力はそれなりに抑えられている点に注意です。
AQUOS sense7 の電池もち(バッテリー持ち)
「AQUOS sense7」には4,570mAhのバッテリーが搭載されていますが、電池持ちは最強。
試しに充電して100%の状態から、
- You Tube
- ゲーム
- ネット検索
- 音楽
を2時間ずつ使ってみましたが、24時間経過して電池残量は51%になっていました。
この電池持ちはミドルスペックスマホの中では間違いなくトップレベル。
1日8時間以上使っても2日はもつ計算なので、なるべく電池持ちが良いスマホがほしいて人も安心して使えると思います。
AQUOS sense7 のカメラレビュー
AQUOS sense7 のカメラスペック詳細 | ||
カメラ画素数 | 標準カメラ:約5,030万画素 広角カメラ:約800万画素 内側カメラ:約800万画素 |
|
センサーサイズ / F値 | 標準カメラ:1/1.55インチ / 1.9 広角カメラ:1/2.4インチ / 2.4 内側カメラ:1/4インチ / 2.0 |
|
ISO感度(最大) | 静止画:ISO3,200 動画:ISO3,200 |
|
オートフォーカス | 静止画:○ 動画:○ |
|
ズーム(最大) | 静止画:デジタル8倍 動画:デジタル8倍 |
|
手ブレ補正 | 外側カメラ | 静止画:電子式 動画:電子式 |
内側カメラ | 静止画:電子式 動画:電子式 |
「AQUOS sense7」のアウトカメラは、
- 標準
- 広角
という構成のデュアルカメラになっていて、
撮影モードには、
- ビデオ
- 写真
- ポートレート
- マニュアル写真
- ナイト
- タイムラプス
- スロービデオ
- マニュアルビデオ
があります。
※クリックで拡大できます
実際に撮影してみましたが、標準カメラは見たままに近いカラーバランスで解像感の高い写真が撮れました。
※クリックで拡大できます
ただ、広角になると若干画質が荒くなるので、写真を撮るならやっぱり大型イメージセンサーを搭載したメインカメラで撮るのがおすすめです。
※クリックで拡大できます
ズームは最大で8倍までのデジタルズームに対応していますが、2倍くらいなら劣化の少ない写真が撮れるものの、最大の8倍までいってしまうとかなり画質は粗くなってしまいます。
※クリックで拡大できます
夜の撮影は、赤い色が朱色っぽくなってしまうという特徴がありますが、ミドルスペックとは思えない超高画質な写真が撮れました。
※クリックで拡大できます
ライバルの「Pixel 6a」と比べてみても、白飛び、ザラつき、明るさなど、全ての面でアクオスのほうが優秀なのは素晴らしいですね。
※クリックで拡大できます
料理の写真は完全に見たままってよりは自然なカラーバランスに明るさをプラスしたような調整になっていて、明るく美味しそうに撮れるので使いやすかったです。
※クリックで拡大できます
ポートレートも精度が良いだけでなく、撮影画面で簡単にぼかしの強さと美肌補正の強さを変更できるので、ポートレート撮影を頻繁にするって人はかなり使いやすいと思います。
AQUOS sense7 の良いところ(メリット)
軽くて持ちやすい
「AQUOS sense7」は6.1インチの大きめな画面、4,570mAhの大容量バッテリーを搭載しながら本体重量は158gと軽くて持ちやすいです。
女性でもラクラク片手で操作できる重さになっているので、できるだけ軽いスマホ欲しい人におすすめです。
ハイスペックレベルのカメラ性能
今作から大型イメージセンサーを搭載して強化された「AQUOS sense7」のメインカメラですが、静止画ではハイスペックスマホレベルの超高画質な写真を撮ることができます。
特に夜景、食べ物、ポートレートは、ミドルスペックスマホの中では間違いなくトップレベルなので、そういった写真をよく撮影するって人はかなり使いやすいと思います。
※クリックで拡大できます
現在5万円前後のスマホは「Pixel 6a」が覇権を握っていますが、得意な場面では「Pixel 6a」を圧倒するカメラ性能になっています。
機能が豊富で使いやすい
「AQUOS sense7」は、
- おサイフケータイ
- イヤホンジャック
- SDカード
- 防水:防塵
- 指紋認証
- マスクに対応した顔認証
のほかに、米国国防総省が規定するMIL規格16項目に準拠した耐衝撃も備わった全部入りスマホになっています。
さすがにワイヤレス充電には対応していませんが、スマホにほしい便利機能はほぼ全てに対応しているので、こだわりがある人でもかなり使いやすいと思います。
AQUOS独自の便利機能がたくさんある
「AQUOS sense7」にはAQUOSでしか使えない便利機能が豊富に用意されていますが、その中でも特に使っていて便利だったものをまとめて紹介します。
Payトリガー
電源オフの状態から指紋認証を使ってロック解除した場合に、予め登録しておいたアプリを起動してくれる機能。
登録できるアプリの自由度が高いほか、「いつでもPayトリガー」をオンにしておけばホーム画面にいる状態からでも指紋センサーの長押しでアプリを起動させることができます。
スクロールオート
画面を2本指でなぞると、自動的に画面をスクロールしてくれる機能。
一時停止やスクロールスピードも調整できて、地味に便利な機能です。
Clip Now
角から中心に向かって画面をなぞるだけで簡単にスクリーンショットを撮影することができる機能。
クイック操作
予め登録しておくことで、電源キーを長押しした際に任意のアプリを起動することができます。
最強レベルの電池持ち
「AQUOS sense7」には4,570mAhのバッテリーが搭載されていますが、電池持ちは最強。
試しに充電して100%の状態から、
- You Tube
- ゲーム
- ネット検索
- 音楽
を2時間ずつ使ってみましたが、24時間経過して電池残量は51%になっていました。
この電池持ちはミドルスペックスマホの中では間違いなくトップレベル。
1日8時間以上使っても2日はもつ計算なので、なるべく電池持ちが良いスマホがほしいて人も安心して使えると思います。
AQUOS sense7 の悪いところ(デメリット)
カメラが薄暗い場所に弱い
大型イメージセンサーを搭載して、場面よってはハイスペックと同等の写真が撮れるようになった「AQUOS sense7」のカメラですが、日陰や飲食店の店内など、薄暗い場所では肉眼で見た景色よりもかなり暗い写真になってしまうという特徴があります。
※クリックで拡大できます
この日はすごい晴天で逆光になるのを避けて木陰から撮影したんですが、肉眼で見た景色よりかなり暗くなってしまいました。
同じ場所から撮影した「Pixel 6a」と比べてみるとかなり暗いのが実感できますよね。
※クリックで拡大できます
次に、薄暗い飲食店での撮影なんですが、肉眼で見た景色よりも明るさ50%オフくらいになってしまっていて使い物になりません。これも「Pixel 6a」と比べてみましたが、レベルの違いを実感させられる1枚になってしまいました。
暗い場所をそのまま暗く撮るのではなく、環境によっては実際の見た目よりも暗くなってしまうというこの特徴は使っていてかなり使いづらい印象を受けました。
動画の画質が良くない
イメージセンサーが大型化した事で静止画の画質はかなり向上している「AQUOS sense7」のカメラですが、動画の性能は良くないです。
実際に撮影してみましたが、手ぶれ補正こそしっかり機能しているものの、解像感が低いのと全体的に色が薄くなってしまっていること、また空が若干白飛びしてしまうことがあるのとで画質は全然良くありません。
また、選べる動画サイズはフルHDのみで、一応30fpsと60fpsが選べる仕様にはなっているんですが、60fpsになると手ぶれ補正が効かなくなるので、実質まともに撮影できるのはフルHD30fpsの広角のみというのも5万円の端末としては物足りない印象を受けました。
UIも動画撮影中にカメラを切り替えられないほか、動画サイズを変更するのにわざわざ設定に入って切り替えないといけないのも面倒。
しかもこの設定も標準と広角で独立しているので、カメラを切り替えるたびに設定も確認しなければいけないっていうのもすごく不便でした。
指紋認証の精度が良くない
「AQUOS sense7」の生体認証は
- 顔認証
- 指紋認証
の両方に対応していて、今回から新たにマスクをした状態からの顔認証にも対応して利便性は向上しましたが、指紋認証の使い勝手は微妙です。
まず精度については、たまにまったく反応しない時があるのと、反応したとしてもすごく遅い時があって認証スピードにかなりムラがある印象があります。
また、センサーの位置も自然に握ったら親指がくる位置にはないので、毎回指を下にずらさなければいけないというのも地味にストレスでした。
せっかく顔と指紋、マスクにも対応した利便性の高いスマホなのに、このあたりのツメが甘いのはもったいない印象を受けますね。
動作が少しモッサリする事がある
これは「AQUOS sense7」に限った話ではなく、「Snapdragon 695」を搭載した機種全般にいえる話ですが、「AQUOS sense7」も例にもれず、普段使いでも動作が重い時がたまにあり、ゲームプレイ時には画面がカクついたり動作がワンテンポ遅くなります。
すごく遅くてストレスというわけではありませんが、やはりハイスペック機のようなサクサク動作する使用感とは異なるので、特にゲームをする人は「ミドルスペックだから」と割り切れる人でないと後悔するかもしれません。
それと普段使いではほとんど発熱を感じないものの、ゲームを20分以上プレイする場合は、CPUは50度前後、バッテリー温度は40度前後と、ハイエンド並の発熱がある点にも注意です。
スピーカーの音質が良くない
「AQUOS sense7」は本体下部にひとつだけスピーカーを搭載したモノラル仕様ですが、モノラルなので当然のことながら音質は良くないです。
そもそも5万円を超える機種にモノラルスピーカーっていうのがかなり割高に感じてしまうので、ここはステレオにしてほしかったところ。
音楽だけでなく、動画をみるときや通話でスピーカーにする際など、けっこうスピーカーを使う機会って多いと思うので気になる人は注意して下さい。
AQUOS sense7 の評価と感想まとめ
人気 ★★★★★☆
処理能力 ★★★☆☆☆
写真性能 ★★★★☆☆
動画性能 ★★☆☆☆☆
電池持ち ★★★★★★
画面の綺麗さ ★★★★☆☆
スピーカー ★★☆☆☆☆
価格の安さ ★★★★☆☆
ココがおすすめ
- 軽くて持ちやすい
- 最強レベルの電池持ち
- ハイスペックレベルのカメラ性能
- AQUOS独自の便利機能がたくさんある
ココがいまいち
- 動画の画質が良くない
- カメラが薄暗い場所に弱い
- 指紋認証の精度が良くない
- スピーカーの音質が良くない