携帯業界で働いていると1番多い質問が、
お店によってスマホの価格は違うのか?
って質問なんですよね。
価格って言われてしまうと価格自体は変わらないんですけど、そんな携帯業界の事がわからない人に色々説明しても混乱するだけなので、私はいつもこう答えています。
変わりますよ?
という事で、今回は各お店のスマホの価格が決まるしくみを説明してみたいと思います。
これからスマホを購入する予定の人は、ぜひ参考にしてみて下さい。
携帯ショップの「代理店」という仕組み
まず知っておきたいのは「代理店」という仕組み。
「代理店」っていうのは字のごとく「代わりに売るお店」の事ですが、携帯キャリアのお店は、ほぼこの「代理店」というシステムで運営されているんですね。
携帯ショップの9割は代理店
「auショップ」や「ソフトバンクショップ」って言われると、auやソフトバンクが経営しているように感じる人も多いと思いますが、あなたの町にある「auショップ」や「ソフトバンクショップ」などのキャリアショップは99%代理店です。
たまーーにキャリアが経営する「直営店」というのもありますが、ショップ全体の1割以下となっているので、ほぼほぼ「代理店」なんですよね。
まあ、スマホを安く購入したいユーザーからみれば「直営店」だろうが「代理店」だろうが差はありません。
むしろ代理店で購入したほうが安い場合のほうが多いでしょうか。
携帯ショップの代理店はたくさんある
携帯ショップの代理店は全国にたくさん存在します。
例えば、同じ町の「ドコモショップ」であっても家から5分の「ドコモショップ」と、家から10分の「ドコモショップ」では経営している会社が違うって事は普通にあるんですね。
もちろん、経営している会社が違うので価格が違う可能性もゼンゼンあるわけです。
携帯端末の価格の仕組み
携帯端末の価格の仕組みはちょっとわかりにくいんですが、端末自体の価格はどこの代理店でも変わりません。
なので、例えばドコモの「Xperia X Performance」であれば、どこの店舗で買っても価格は90,072円(税込)という事になります。
じゃあ、どこで違いがでてくるのかというと、よく見る「○万円キャッシュバック」とか「○万円還元」ってところなんですね。
キャリアからの奨励金
各スマホには1台売る度にキャリアから代理店に支払われる「奨励金」というものが決まっています。
「奨励金」の額は契約プランや契約種別、また代理店によっても変わってきますが、基本的には1台あたり何万円もの金額が設定されているんですね。
この「奨励金」は、そのまま代理店の利益となるわけですが、価格競争が激しい昨今では、そのままの金額では他の代理店の価格に負けてしまう為、「奨励金」の中から「○万円キャッシュバック」とか「○万円還元」という形で、お客に還元している事がほとんどです。
還元額は代理店によって違う
「奨励金」の中からいくらお客に還元するかは、代理店によって様々。
例えば、ドコモの「Xperia X Performance」をMNP契約で売ると、ドコモから4万円の奨励金が支払われるとします。
この支払われる4万円の奨励金は代理店によって変化しませんが、4万円の中からいくら還元するかは各代理店の判断により違ってきます。
なので、A店では「Xperia X Performance」をMNPで契約すると2万円キャッシュバック貰えたのに、B店では1万円しかキャッシュバックが貰えないなんて事が起こるわけです。
損をしない為にはヒアリングが大事
何事にも言える事ですが、損をしない為にはヒアリングをして平均的な還元額を把握する事が大事になってきます。
特にキャッシュバック金額が何万円にもなる「のりかえ(MNP)契約」の場合は、近隣店舗などでどのくらいの金額を還元しているのか調査しておくと、自分で安い高いの判断ができるようになってくるので便利です。
キャッシュバック金額は交渉できる?
あまり知られていませんが、キャッシュバックの金額は普通に価格交渉が可能です。
特に、自分が契約する契約種別が「のりかえ(MNP)契約」の場合は、各代理店もかなりほしい契約だと思うので強気に「○○店では○万円キャッシュバックだったよ」って言ってみましょう。
融通が利く店舗であれば、普通に対抗してくれるハズです。
ただし、基本的に「奨励金」の額は各代理店で変わらない為、ウソをつくとすぐにバレるので、ちゃんと価格調査してから交渉して下さいね。
まとめ
簡単にまとめると、スマホの価格は本体価格に違いはないが、キャッシュバックなどの金額は店舗によって違うという事です。
「のりかえ(MNP)契約」の場合は、2年間で1人あたり何万円も違う事なんてザラにあるので、しっかりと価格調査をして損をしないように契約をしましょう。