「Xperia 1 III」をレビューします。
2021年夏モデルのXperiaは、
- Xperia 1 III
- Xperia 10 III
- Xperia Ace II
の3機種が発売されていて、「Xperia 1 III」は最上位モデルのハイエンドスマホになります。
価格は、ドコモ価格で154,440円。
この記事では、「Xperia 1 III」を実際に購入して、カメラの性能や使用感などを徹底レビューしています。
ドコモ公式サイトで詳細をチェック
Xperia 1 III の発売日と本体価格
ドコモ版 Xperia 1 III SO-51B の発売日と本体価格
ドコモ版「Xperia 1 III SO-51B」の発売日は2021年7月9日で、本体価格は154,440円(税込)。
36回払いにした場合の毎月の請求額は4,290円で、「スマホおかえしプログラム」に加入する事で最大で3分の2の負担額となる102,960円(税込)になります。ただし、「スマホおかえしプログラム」は特典の利用時に購入した本体をドコモに返却する必要があるので注意。
また、乗り換え(MNP)の場合は「5G WELCOME割」が自動適用されるので、22,000円が本体代金から割引されます。
※本体価格は発売日に発表されたものです
au版 Xperia 1 III SOG03 の発売日と本体価格
au版「Xperia 1 III SOG03」の発売日は2021年7月9日で、本体価格は178,000円(税込)。
24回払いにした場合の毎月の請求額は4,280円で、「かえトクプログラム」を利用する場合は実質98,440円にする事ができます。
ただし、「かえトクプログラム」は特典の利用時に購入した本体をauに返却する必要があるので注意して下さい。
※本体価格は発売日に発表されたものです
ソフトバンク版 Xperia 1 III の発売日と本体価格
ソフトバンク版「Xperia 1 III」の発売日は2021年7月9日で、本体価格は188,640円(税込)。
48回払いにした場合の毎月の請求額は3,930円で、「トクするサポート+」を利用する場合は実質94,320円にする事ができます。ただし、「トクするサポート+」は特典の利用時に購入した本体をソフトバンクに返却する必要があるので注意して下さい。
Xperia 1 III のカラーバリエーション
「Xperia 1 III」のカラーバリエーションは、
- フロストブラック
- フロストグレー
- フロストパープル
の3色です。
フロストブラック
フロストグレー
フロストパープル
Xperia 1 III のスペック詳細と使用レビュー
Xperia 1 III のスペック | |
CPU | Snapdragon 888 |
外側カメラ | 約1,220万画素×3 |
内側カメラ | 約800万画素 |
ディスプレイ | 約6.5インチ(3,840×1,644) 4K 有機ELディスプレイ |
RAM / ROM | 12GB / 256GB |
SDカード | microSDXC(最大1TB) |
電池容量 | 4,500mAh |
高さ×幅×厚さ | 約165x71x8.2(mm) |
重さ | 約188g |
CPUにはクアルコムの最新モデル「Snapdragon 888」が採用されていて、RAMは12GB。
スペック的には、2021年夏のキャリアスマホの中では「AQUOS R6」「Galaxy S21 Ultra」と並んで最高レベルなので、ネット検索、ツイッターもサクサク、どんなに重いゲームでも超快適にプレイする事ができます。
特にゲームはXperiaが力を入れている部分で、
- リフレッシュレート120Hz
- タッチサンプリングレート240Hz
に加えて、「ゲームエンハンサー」を使えば、
- 画質モード
- L-γレイザー
- ホワイトバランス
を自由に調整して、例えば暗闇の中の敵を視認しやすくしたり、オーディオイコライザーを使って音質を調整する事で低音を上げて敵の足音を強調させるなんて事も可能です。
さらに、「HSパワーコントロール」という機能をオンにしておけばバッテリーを介さず給電する事もできるので、発熱を抑えるだけでなく、充電による熱発生や劣化などを防ぐ事ができます。
ディスプレイには、約6.5インチの有機EL「シネマワイドディスプレイ」が搭載されていて、解像度は4K。
さらに、HDRとリフレッシュレート120Hzにも対応していて、2021年夏時点では最強のディスプレイを誇ります。
「シネマワイドディスプレイ」っていうだけあって、この21:9の映画と同じサイズの映像をこのクオリティで観れたら、映画が好きな人はかなり楽しいんじゃないでしょうか。
機能面は、縦長ディスプレイを片手でも操作できるようにする「片手モード」のほかに、画面端のサイドセンスバーをダブルタップで登録しておいたアプリを呼び出せる「サイドセンス」や、サイドセンスバーを上にスライドで「マルチウインドウ」など、サイドセンスバーを使った便利機能が豊富になっていて使いやすかったです。
背面素材は「Gorilla Glass 6」が採用されていて、サラサラした質感で指紋はぜんぜん目立ちません。
デザインは、全体的に角張っている印象で、マットなメタルフレームにフロスト仕上げで、どっちかっていうと男性向けのかっこいいデザインになっていて、カメラの出っ張りも最小限に抑えられていてスマートです。
本体重量は188gでそこまで重いというわけではありませんが、そもそも指が上まで届かない縦長デザインなので、基本的には両手で操作するのが前提になります。
次に、発熱について。
「Xperia 1 III」に搭載されている「Snapdragon 888」は、従来のハイエンドCPUよりも発熱しやすいって事で話題になっているチップセットで、ピーク時でバッテリーの温度が42℃前後、CPUの温度が52℃前後になります。
例えば、ひとつ前のモデル「Snapdragon 865」だと、ピーク時でバッテリー温度が40度くらいで、CPUの温度は45度前後なので、7~10℃くらい「Snapdragon 888」のほうがピーク時の温度が高いという事になりますね。
この違いが実際にどんな影響があるのかというと、ネット検索やTwitterなどの普段使いではほとんど発熱は感じなくて、You TubeではCPU、バッテリーともに38度くらいの少し温かい程度の温度になります。
ゲームは、開始15分くらいで45℃前後になって、それがずっと続く感じで発熱を感じますが、これまでに画面がカクついたりモッサリになった経験は1度もありません。
ただし、動画撮影の際はかなり影響があって、27度の室内で4K30fpsの動画を撮ってみたら、42分でカメラが強制停止してしまいました。
試しに、同じ環境で「Snapdragon 865」を搭載した「Galaxy s20」も試してみたんですが、こっちは1時間40分経過してもまだまだ余裕そうだったので、4K動画を長時間撮りたいって人にとっては、この発熱は大きなデメリットになるんじゃないかなと感じました。
Xperia 1 III の便利機能
テザリング | 〇 |
おサイフケータイ | 〇 |
ワンセグ:フルセグ | ✕ |
ワイヤレス充電 | 〇 |
イヤホンジャック | 〇 |
Bluetooth | 〇 |
防水:防塵 | IP68 |
耐衝撃 | ✕ |
スピーカー | ステレオスピーカー |
生体認証 | 指紋認証センサー |
機能面では、
- おサイフケータイ
- ワイヤレス充電
- イヤホンジャック
- 防水・防塵
は使えますが、「ワンセグフルセグ」と「顔認証」は搭載されていません。
「ワンセグフルセグ」は、時代の流れとテレビ離れから、搭載されないのが一般的になりつつあるので諦めましょう。なぜだかXperiaは頑なに顔認証だけは搭載しませんね・・・。
指紋認証は物理ボタンだけに精度は良くて、これまでに認証失敗は1度もありませんが、認証スピードは普通。
スピーカーは、画面の両端にスピーカーがついているステレオ仕様ですが、音質はすごく良いです。
設定では、映画館でも使われる立体的な音を楽しめる「Dolby Atmos」に加えて、アーティストの生演奏に囲まれているかのような没入感を楽しめる360 Reality Audio(サンロクマル・リアリティオーディオ)にも対応しているので、音楽にこだわりがある人でも快適に使用できると思います。
Xperia 1 III の電池持ち
「Xperia 1 III」の電池容量は4,500mAhで、けっこう大きめのバッテリーが搭載されていますが、電池持ちは悪いです。
試しに、充電して100%の状態から、
- You Tube
- ゲーム
- ネット検索
- 音楽
を2時間ずつ使ってみようと思いましたが、音楽は10分、ゲームは残り30分を残して、電池残量は3%になってしまいました。
カメラを16分さわっちゃってるんですけど、設定を確認しただけで撮影はしていないので、これを考慮しても電池持ちは悪いですね。
ただ、これはリフレッシュレート120Hzで計測しているので、リフレッシュレートを60Hzに落としたり、スタミナモードを使ったりすれば、多少電池の持ちはよくなると思いますが、今期1番高いハイエンドスマホを買っておいて性能を下げて電池持ちを優先するっていうのも本末転倒だと思うので、ここは「電池持ちは悪い」っていうを理解した上で購入する必要があると思いました。
Xperia 1 III のAntutuベンチマークスコア
これは、実際に計測した「Xperia 1 III」のベンチマークスコアですが、
- Antutu 9.0.12:812,135
- Geekbench 5.4.1:シングル 1,129 / マルチ 3,656
- Geekbench Compute:4,742
になりました。
これは現在発売されているAndroidスマホの中では最高の処理能力という事になり、ネット検索、ツイッターもサクサク、どんなに重いゲームでも超快適にプレイする事ができます。
Xperia 1 III のカメラ性能
「Xperia 1 III」のアウトカメラは、
- 超広角
- 広角
- iToFセンサー
- 望遠
っていう組み合わせになっていて、望遠は70mmと105mmの2つの焦点距離で撮影できる世界初の可変式望遠レンズになっています。
※クリックで拡大できます
実際に撮影してみましたが、ハイエンドXperiaは昔から見たままにかなり近い写真になるような調整になっていましたが、今作でもその特徴は継続、自然で超高画質な写真が撮れました。
※クリックで拡大できます
「Galaxy S21 Ultra」と比べても、目指す方向性が違う事がわかりますよね。
Galaxyのカメラは、いかに見栄えの良い写真に仕上げるかっていう調整になっているのに対して、Xperiaはいかに見たままの雰囲気をそのまま再現するかにこだわっている印象を受けます。
※クリックで拡大できます
物撮りは基本的に綺麗に撮れるんですが、背景がぼけるのと、あわよくば被写体の端のほうもボケるのでけっこう難しい印象を受けました。
背景をぼかしたくなかったり、上手く行かないなって時は、70mmの望遠で撮影するとボケのないハッキリした写真が撮れるので、状況によって使い分ける必要があります。
※クリックで拡大できます
超広角は不自然な歪みがでる事もなく、かなり綺麗に撮る事ができました。
広角と比べても画質が落ちる事もなく、同じカラーバランスで撮影できるので使いやすいですね。
※クリックで拡大できます
ズームはワンタッチで2.9倍と4.4倍の光学ズームが使えて、それ以降は12.5倍までできますが、4.4倍以降は少しずつ粗さが目立っていきます。
12.5倍はデジタルズームって事を考えるとかなり頑張っているほうなんですけど、光学10倍を搭載した「Galaxy S21 Ultra」に比べると、見劣りします。
※クリックで拡大できます
夜の撮影は、専用の撮影モードがあるわけではありませんが、かなり高画質な写真が撮れました。
ザラつきもしっかり抑えられているし、超広角にしたら画質が落ちるなんて事もないので使いやすいと思います。
※クリックで拡大できます
見たままの雰囲気を尊重するっていう調整になっているので、ナイトモードを搭載して全体的に明るく撮れる「Galaxy S21 Ultra」なんかと比べてしまうと、若干暗めでインパクトは劣るんですけど、これはこれでいいんじゃないでしょうか。
※クリックで拡大できます
料理の写真もほかの写真同様に見たままの写真が撮れます。
個人的には、料理の写真だけは嘘でもグッと明るく鮮やかしたほうが好きなので、Xperiaの写真は物足りない印象を受けたんですけど、物足りない印象を受けました。
昼間に撮影しても、お店の奥のほうに通されてしまうと、こういう暗い雰囲気の写真になってしまうので使い勝手は微妙です。
※クリックで拡大できます
ポートレートは、「Xperia 5 II」では「被写体から離れて下さい」っていうエラーメッセージが頻繁に表示されるのと、背景が白飛びしやすいのとで、かなり使いづらい印象だったんですが、改善していて高画質な写真が撮れました。
不自然な写真になることもなく、美肌効果もついているので使いやすいと思います。
Xperia 1 III の評価と感想まとめ
人気 ★★★★★
処理能力 ★★★★★
写真性能 ★★★★☆
動画性能 ★★★★☆
電池持ち ★★☆☆☆
画面の綺麗さ ★★★★★
価格の安さ ★☆☆☆☆
ココがおすすめ
- 処理能力が高い
- 最強のディスプレイ
- スピーカー性能が良い
- ゲームに最適な機能が豊富
ココがいまいち
- 顔認証がない
- 電池持ちが悪い
- 本体価格が高い
- 動画の画質とUIがいまいち