韓国メーカーのSamsung(サムスン)はドコモの2022年春夏モデルとして、
- Galaxy A53
- Galaxy S22
- Galaxy S22 Ultra
の3機種を発表しました。
「Galaxy A53」はフラッグシップモデル「Galaxy S22」からスペックと価格を落としたミドルスペックスマホですね。
この記事では「Galaxy A53」を実際に購入して、カメラの性能や使用感などを徹底レビューしています。
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Galaxy A53 5G の発売日と本体価格
ドコモ版 Galaxy A53 5G の発売日と本体価格
ドコモ版「Galaxy A53」の発売日は2022年5月27日で、本体価格は税込みで59,400円です。
※本体価格は発売日に発表されたものです
ドコモでは24回払いにして「いつでもカエドキプログラム」に加入する事で最安で34,320円になりますが、「いつでもカエドキプログラム」は特典の利用時に購入した本体を2年後にドコモに返却する必要があるので注意して下さい。
au版 Galaxy A53 5G の発売日と本体価格
au版「Galaxy A53」の発売日は2022年5月27日で、本体価格は税込みで59,835円です。
※本体価格は発売日に発表されたものです
auでは24回払いにして「スマホトクするプログラム」に加入する事で最安で34,155円になりますが、「スマホトクするプログラム」は特典の利用時に購入した本体を2年後にauに返却する必要があるので注意して下さい
Galaxy A53 5G のカラーバリエーション
「Galaxy A53」のカラーバリエーションは、
- オーサムブルー
- オーサムホワイト
- オーサムブラック
の3色です。
オーサムブルー
オーサムホワイト
オーサムブラック
Galaxy A53 5G の外観とデザイン
「Galaxy A53」にはサラサラした質感の素材が採用されていて、背面には左上に、
- 超広角カメラ
- 広角カメラ
- 深度測位カメラ
- マクロカメラ
- モバイルライト
が並んでいて、国内版であれば真ん中あたりに「おサイフケータイ」があります。
ディスプレイ面には画面上部に、
- 受話口/スピーカー
- インカメラ
が縦に並んでいて、見えないですがカメラの横に「近接/明るさセンサー」があって、画面下部に埋め込み式の指紋センサーがあります。
右側面には上から「音量キー」とサイドキー(電源キー)。
左側面には何もなし。
本体上部には「送話口/マイク」。
本体下部には左から、
- スピーカー
- USB Type-C接続端子
- 送話口/マイク
- SIMカードトレイ
が並んでいます。
Galaxy A53 5G のスペック詳細
Galaxy A53 | Galaxy A52 | |
CPU | Exynos 1,280 | Snapdragon 750G |
外側カメラ | 約6,400万画素 約1,200万画素 約500万画素×2 |
約6,400万画素 約1,200万画素 約500万画素×2 |
内側カメラ | 約3,200万画素 | 約3,200万画素 |
ディスプレイ | 約6.5インチ FHD+ 120Hz 有機ELディスプレイ |
約6.5インチ FHD+ 120Hz 有機ELディスプレイ |
RAM | 6GB | 6GB |
ROM | 128GB | 128GB |
SDカード | microSDXC(最大1TB) | microSDXC(最大1TB) |
電池容量 | 5,000mAh | 4,500mAh |
高さ×幅×厚さ | 約160x75x8.1(mm) | 約160x75x8.4(mm) |
重さ | 約189g | 約188g |
「Galaxy A53」にはSamsungのCPU「Exynos 1,280」が搭載されていて、RAMは6GB。
アウトカメラは前作「Galaxy A52」と同様に
- 約6,400万画素:広角
- 約1,200万画素:超広角
- 約500万画素:マクロ
- 約500万画素:深度カメラ
という構成になっていて、ディスプレイも前作と同じFHD+画質の有機ELディスプレイになっています。
電池容量は5,000mAh。
ROMは128GBになっていて、本体サイズは電池容量が500mAh増えたにも関わらず、サイズは前作から0.3mm薄くなり、本体重量は1gの増量に抑えられています。
Galaxy A53 5G のベンチマークスコア
これは実際に計測した「Galaxy A53」のベンチマークスコアですが、
- antutu 9.1.0:378,689
- Geekbench 5.4.4:シングル 748 / マルチ 2,602
になりました。
ザックリとハイエンド「Galaxy S22 Ultra」の半分程度のスコアになっていて、処理能力はかなり抑えられている事がわかります。
実際に操作した感じでは、LINEやTwitter、You Tubeなどはストレスなく使えるものの、多少画面がもたつく事があり、快適とまではいかないなという印象でした。
Galaxy A53 5G の電池もち
「Galaxy A53」には5,000mAhのバッテリーが搭載されていますが、電池持ちはかなり良いです。
試しに充電して100%の状態から、
- You Tube
- ゲーム
- ネット検索
- 音楽
を2時間ずつ使ってみましたが、16時間経過して電池残量は44%、そのまま50時間放置しても33%も残っていました。
この電池持ちは他社のミドルスペックスマホと比べても最高レベル。
スマホを選ぶ際に「電池持ちは大事だよ」って人も、この電池もちなら安心して使用できると思います。
Galaxy A53 5G の便利機能
Galaxy A53 の便利機能 | |
テザリング | 〇 |
おサイフケータイ | 〇 |
ワンセグ:フルセグ | ✕:✕ |
ハイレゾ | 〇 |
ワイヤレス充電 | ✕ |
イヤホンジャック | ✕ |
防水:防塵 | IP68 |
耐衝撃 | ✕ |
スピーカー | ステレオスピーカー |
生体認証 | 顔認証センサー 指紋認証センサー |
「Galaxy A53」の機能面は、
- テザリング
- おサイフケータイ
- ハイレゾ
- 防水:防塵
には対応していますが、
- ワンセグ:フルセグ
- ワイヤレス充電
- イヤホンジャック
には対応していません。
前作「Galaxy A52」では対応していたイヤホンジャックは今作ではなくなっているので注意ですね。
Galaxy A53 5G のカメラレビュー
Galaxy A53 のカメラスペック詳細 | ||
カメラ画素数 | 広角カメラ:約64,800万画素 超広角カメラ:約1,200万画素 マクロカメラ:約500万画素 内側カメラ:約3,200万画素 |
|
センサーサイズ / F値 | 広角カメラ:1/1.7インチ / 1.8 超広角カメラ:1/3.2インチ / 2.2 マクロカメラ:1/5.0インチ / 2.4 内側カメラ:1/2.7インチ / 2.2 |
|
ISO感度(最大) | 静止画:ISO3,200 動画:ISO3,200 |
|
オートフォーカス | 静止画:○ 動画:○ |
|
ズーム(最大) | 静止画:デジタル10倍 動画:デジタル10倍 |
|
手ブレ補正 | 外側カメラ | 静止画:光学式 動画:光学式 |
内側カメラ | 静止画:電子式 動画:× |
「Galaxy A53」のアウトカメラには、
- 広角
- 超広角
- マクロ
- 深度
※被写体との距離を測る専用で通常のカメラとしては機能しない
の4つのカメラが付いていて、撮影モードには、
- ファン
- ポートレート
- 写真
- 動画
- その他
の5種類があり、その他のところに、
- プロ
- プロ動画
- シングルテイク
- 食事
- ナイト
- パノラマ
- スーパースローモーション
- スローモーション
- ハイパーラプス
が収納されています。
初期設定ではよく使う「食事モード」や「ナイトモード」などはその他のところにあるので、カメラアプリを開いた画面によく使う撮影モードを登録しておくと便利。
また、上位モデルに搭載されている「ポートレート動画」は「Galaxy A53」では使えないので注意ですね。
※クリックで拡大できます
実際に撮影してみましたが、広角カメラは基本的に高画質な写真が撮れるんですが、実際の風景よりも緑色が黄緑というか蛍光色のような色合いになってしまうのが気になりました。
写真全体の雰囲気も実際に見た雰囲気と違っていて使いやすいとは言えないですね。
iPhone SE(第3世代)と比べてみるとこのくらい違います。
※クリックで拡大できます
「Galaxy A53」のほうが一見鮮やかに見えますが、実際の見た目に近いのは間違いなくiPhone SE(第3世代) なので、このあたりは好みが分かれそう・・・。
ただ、この調整は広角カメラのみに適用されていて、超広角カメラで撮影するとかなり改善しました。
※クリックで拡大できます
超広角は不自然な歪みがでる事もなく綺麗に撮れますが、やっぱり広角と写真の雰囲気がゼンゼン違うので使い勝手はこちらも微妙。
広角と超広角で別のスマホで撮影しているかのように違うのはなんとかならなかったんでしょうか。
※クリックで拡大できます
ズームはワンタッチで2倍で、それ以降は10倍までする事ができますが、デジタルズームなので過度な期待は禁物。
2倍はかなり綺麗に感じますが、それ以降は画質はドンドン粗くなっていきます。
※クリックで拡大できます
マクロ撮影は上位モデルのように被写体に接近するだけで自動的に切り替えたりしてくれる事はなく、手動で切り替えなければならないっていうひと手間はありますが、高画質な写真が撮れました。
※クリックで拡大できます
夜の撮影は、専用のナイトモードがあってミドルスペックとしてはかなり高画質な写真が撮れますが、実際の見た目よりも暖色系の色がオレンジ色になってしまうのが気になりますね。
iPhone SE(第3世代)と比べてみるとこのくらい違います。
※クリックで拡大できます
「Galaxy A53」のほうが白飛びや滲みが少なく高画質なだけに、この調整はかなり残念に感じました。
※クリックで拡大できます
料理の写真も基本的には美味しそうに撮る事ができました。
「Galaxy A53」には専用の「食事」っていう撮影モードがあるんですが、これが少し明るく鮮やかに撮れるように調整されていてかなり使いやすかったです。
※クリックで拡大できます
Galaxyシリーズは鮮やかにしすぎて逆に良くない写真になってしまうって場面も多いですが、「Galaxy A53」は食事モードで撮影したほうが確実に良い写真が撮れる印象です。
※クリックで拡大できます
ポートレートは、ボケの強度が7段階で調整できるようになっていて、精度も良くて使いやすいです。
一昔前はポートレートモードだと不自然な写真になったり、手元までボケてしまったりと難しい印象がありましたが、深度カメラがついているだけあって苦戦している印象なんかまったく感じさせない高画質な写真が撮れました。
ボケの強度は撮影後からでも変更できるほか、「肌の滑らかさ」っていういわゆる美肌補正も8段階でかける事ができるので、ポートレートモードで写真をたくさん撮りたいって人はかなり使いやすいと思います。
Galaxy A53 5G の良いところ(メリット)
電池持ちが良い
「Galaxy A53」には5,000mAhのバッテリーが搭載されていますが、電池持ちはかなり良いです。
試しに充電して100%の状態から、
- You Tube
- ゲーム
- ネット検索
- 音楽
を2時間ずつ使ってみましたが、16時間経過して電池残量は44%、そのまま50時間放置しても33%も残っていました。
前作の「Galaxy A52」はミドルスペックとしては少し物足りない電池持ちでしたが、電池容量が500mAh増量された事によってしっかりと改善している印象です。
SDカードが使える
「SDカードが使える」っていうのは国内メーカーのスマホを使っている人にとっては当然の事なんですが、Samsungのスマホの場合はハイスペック機だとSDカードが使える機種はないので、SDカードが使える「Galaxy A53」は貴重な存在と言えます。
「Galaxy A52」では搭載されていたイヤホンジャックは「Galaxy A53」では排除されているので、
- SDカード
- イヤホンジャック
の2つは今後はミドルスペックでもなくなっていく流れになるかもしれません。
スピーカー性能が良い
「Galaxy A53」のスピーカーは、本体の上下にスピーカーがついたステレオ仕様ですが、音質はすごく良いです。
私はスピーカーの音質にそこまでこだわりがあるわけではなく、細かな違いには気づけないんですが、音質は上位モデルの「Galaxy S22」とほとんど一緒。
Dolby Atmosにも対応しているので、臨場感のある音を楽しむ事ができます。
120Hzで滑らかな画面
「Galaxy A53」はリフレッシュレート120Hzに対応しています。
Samsungは2年位前からミドルスペックにも120Hzを採用していますが、他メーカーでは「iPhone 13」や「Google Pixel 6」も対応していない事を考えると大きな特徴のひとつだと思います。
処理能力が低めでゲームには適していないんですが、ヌルヌルの心地よい操作感を体験したい人におすすめです。
リフレッシュレートとは
「リフレッシュレート」とは、1秒間にどれくらい画面が更新されるかを表す数値です。
「Galaxy A53」のリフレッシュレートは120Hzなので、1秒間に120回更新されるという事。1秒間に更新される回数が多ければ多いほど滑らかな画面になります。
Galaxy A53 5G の悪いところ(デメリット)
写真性能が前作以下
※クリックで拡大できます
1年後に発売された後継機といえば自然と前作からの進化に期待するものですが、「Galaxy A53」は前作「Galaxy A52」よりものカメラ性能が退化していると言わざるをえません。
具体的には、昼間に撮影する場合に木々の緑が蛍光色のようになったり、夜の撮影で白い光がオレンジ色のように撮影されるところですね。
こういったデメリットは「Galaxy A52」にはなかっただけに残念な部分です。
動作がモッサリしている
「Galaxy A53」にはSamsungのCPU「Exynos 1,280」が搭載されていますが、処理能力は前作「Galaxy A52」から大差なく、ゲームプレイ時や指紋認証時、WEB検索やTwitterなどの普段使いでも動作がワンテンポ遅いです。
すごく遅くてストレスってわけでもないんですが、やはりハイスペック機のようなサクサク動作する使用感とは異なるので、「ミドルスペックだから」と割り切れる人でないと後悔するかもしれません。
動画が「フルHD30fps」以外まともに撮れない
「Galaxy A53」は、
- HD
- フルHD:30fps
- フルHD:60fps
- 4K:30fps
の動画サイズで撮影ができますが、手ぶれ補正が使えるのはフルHD30fpsのみで、それ以外の動画サイズで撮影すると手ブレと歪みがひどくて使い物になりません。
特定の動画サイズを犠牲にしてフルHD30fpsに注力するっていうのは他の機種でもある事で、コストパフォーマンスを追求するミドルスペックでは仕方がない事ですが、60fpsや4Kで動画を撮影したい人は注意です。
コストパフォーマンスが良くない
「Galaxy A53」を購入して2週間以上使いましたが、
- 処理能力が前作から向上していない
- カメラ性能が前作から劣化している
- 前作にはあったイヤホンジャックがなくなっている
など、電池容量が500mAh増量されて電池持ちこそ向上しているものの、そのほかは前作同様かそれ以下のスペックになっていて「最新機種とは思えない」とうのが正直な感想です。
前作と同じ値段だから同じ性能っていうならわかりますが、カメラ性能やイヤホンジャックがないなど、劣化している部分もあって59,400円ではコストパフォーマンスが良いとは言えないでしょう。
私だったら購入を控えるか、新機種が出た事によって値下げされるであろう「Galaxy A52」や「Galaxy S21」のセールを待つと思います。
Galaxy A53 5G の評価と感想まとめ
人気 ★★★☆☆
処理能力 ★★☆☆☆
写真性能 ★★☆☆☆
動画性能 ★★★☆☆
電池持ち ★★★★☆
画面の綺麗さ ★★★☆☆
スピーカー ★★★★☆
ココがおすすめ
- 電池持ちが良い
- SDカードが使える
- スピーカー性能が良い
- 120Hzで滑らかな画面
ココがいまいち
- 写真性能が前作以下
- 動作がモッサリしている
- コストパフォーマンスが悪い
- 動画が「フルHD30fps」以外まともに撮れない