ソニーモバイルコミュニケーションズは2019年夏モデルとして、
- Xperia 1
- Xperia Ace
の2機種を発表しました。
Xperia 1(エクスペリア ワン)はトリプルカメラを搭載したソニーのフラッグシップモデルで、Xperia Ace(エクスペリア エース)はドコモからのみ発売される価格を抑えたミドルスペックスマホという事になります。
この記事では、「Xperia Ace SO-02L」を実際に購入してカメラの性能や使用感などを徹底レビューしています。
Xperia Ace SO-02L のカラーバリエーション
「Xperia Ace SO-02L」のカラーバリエーションは、
- ホワイト
- ブラック
- パープル
の3色。
「Xperia 1」と同じく人気のパープル色が用意されていますが、「Xperia 1」と比べると若干淡い印象に仕上がっているのが特徴です。
ホワイト
ブラック
パープル
Xperia Ace SO-02L のスペック詳細
Xperia Ace | Xperia 1 | |
CPU | Snapdragon 630 | Snapdragon 855 |
外側カメラ | 約1,200万画素 | 約1,220万画素×3 |
内側カメラ | 約800万画素 | 約800万画素 |
ディスプレイ | 約5.0インチ(2,160×1,080) FHD+ 液晶ディスプレイ |
約6.5インチ(3,840×1,644) 4K 有機ELディスプレイ |
RAM / ROM | 4GB / 64GB | 6GB / 64GB |
SDカード | microSDXC(最大512GB) | microSDXC(最大512GB) |
電池容量 | 2,700mAh | 3,200mAh |
連続待受(LTE) | 約410時間 | 約380時間 |
高さ×幅×厚さ | 約140x67x9.3(mm) | 約167x72.4x8.2(mm) |
重量 | 約154g | 約178g |
「Xperia Ace SO-02L」にはクアルコムのCPU「Snapdragon630」が搭載され、RAMは4GB。
外側カメラには約1,200万画素F値1.8の明るいレンズが採用され、内側カメラには約800万画素の広角カメラが搭載されています。
ディスプレイには18:9の5.0インチ液晶ディスプレイが採用され、片手モードのほか、「Xperia XZ3」から採用された「サイドセンス」にも対応しています。
電池容量は2,700mAh。
本体サイズは小さめで重量も約154gという事で、「コンパクト」という名前にはなっていないものの、Xperia Compactシリーズと同じようなサイズ感になっています。
Xperia Ace SO-02L のカメラ性能レビュー
Xperia Ace のカメラスペック詳細 | ||
カメラ画素数 | 外側カメラ:約1,200万画素 内側カメラ:約800万画素 |
|
センサーサイズ / F値 | 外側カメラ:1/2.8インチ / 1.8 内側カメラ:1/4.0インチ / 2.4 |
|
ISO感度(最大) | 静止画:ISO10,240 動画:ISO3200 |
|
オートフォーカス | 静止画:○ 動画:○ |
|
ズーム(最大) | 静止画:デジタル5倍 動画:デジタル5倍 |
|
手ブレ補正 | 外側カメラ | 静止画:光学式 動画:光学式+電子式 |
内側カメラ | 静止画:✕ 動画:電子式 |
「Xperia Ace SO-02L」のアウトカメラには、13種類のシーンと4つのコンディションを自動で判断して撮影できる「プレミアムおまかせオート」が搭載されていて、被写体にカメラを向けるだけで最適な写真が撮れるようになっています。
撮影モードは、
- フォト
- ビデオ
- ぼけエフェクト(背景ぼけ)
- スローモーション
- パノラマ
- ARエフェクト
- マニュアル
などがあり、マニュアルモードではシャッタースピードやホワイトバランス、ISO感度などを自由に変更して撮影する事もできます。
昼間の撮影は自然なカラーバランスで綺麗
シーンを識別するAIを搭載したスマホで撮影すると、空はより蒼く、樹々はより緑色が強調された写真になる事が多いですが、Xperiaシリーズのカメラは、良くも悪くも見た目とほぼ同じカラーバランスの写真になるという特徴があります。
試しに、AIの影響が強い「Google Pixel 3a」と比較してみると、
※クリックで拡大できます
こんな感じになります。
「Google Pixel 3a」のほうが鮮やかに見えますが、実際に肉眼で見た景色に近いのは「Xperia Ace SO-02L」のほうなんですよね。
AIを使用しつつ、「見たまま」の景色が撮影できる「Xperia Ace SO-02L」のカメラは、個人的には使いやすいと感じました。
夜の撮影は白飛びや滲みが気になる
続いて夜の撮影ですが、ライトの多い場所でもザラつきの少ない綺麗な写真が撮影できました。
ただし、所々で白飛びがみられるのとぼやけた印象の写真になる事があるのが気になりますね。
こちらも、同価格帯の「Google Pixel 3a」と撮り比べてみましたが、
※クリックで拡大できます
こんな感じに。
「Google Pixel 3a」はハイエンドモデル「Google Pixel 3」と同じカメラが搭載されているのが最大の特徴なのでかなり高画質に撮影できていますが、「Xperia Ace SO-02L」は白飛びや滲みが目立ちますよね。
「Xperia Ace SO-02L」も、けして画質の粗さが目立つような質の写真ではありませんが、夜の撮影に関しては高画質とは言えないと思います。
ズームは最大5倍、綺麗に撮るなら2倍まで
※クリックで拡大できます
「Xperia Ace SO-02L」は、5倍までのデジタルズーム撮影に対応しています。
試しに公園の時計を撮影してみましたが、2倍程度であればほとんど通常撮影と変わらない印象の写真に仕上がりますが、最大の5倍までいくとザラつきが目立つ感じですね。
料理の写真は綺麗で美味しそうに撮れる
あまりカメラを使用しないという人でも、SNS用に料理の写真は頻繁に撮影するという人は多いですよね。
「Xperia Ace SO-02L」のカメラは不自然な加工がないので、お店の雰囲気も含めて見た目のままの写真を撮る事ができます。
上の2つの写真は、カメラを向けてAIが「料理」と認識してから撮影したものですが、美味しそうに撮れてますよね!
料理の撮影に関しては、かなり満足しています。
背景ボケ撮影は精度が低すぎる
スマホカメラで流行りの背景ボケ写真は、「Xperia Ace SO-02L」でも 撮影モード→ぼけエフェクト を選ぶ事で撮影する事ができますが、精度はかなり低い印象ですね。
撮影方法もシャッターを2回切って2枚の写真を合成して背景をぼかすという方法なんですが、撮影スピードも遅く、なかなか綺麗に撮影できないのでストレスでした。
上の写真は皿の輪郭がハッキリしていて比較的背景ボケの処理もしやすい環境のはずですが、ボケている場所とボケていない場所が混在していて、なんだか汚く見えますよね。
何度か撮影していれば綺麗に撮れる事もありますが、体感での成功率は20%ないんじゃないかと思うほど・・・。
背景ボケ撮影の精度はかなり低いので、背景をぼかした写真が好きな人は注意して下さい。
インカメラは補正機能は豊富だけど画質が粗い
※クリックで拡大できます
「Xperia Ace SO-02L」には約800万画素のインカメラが搭載されていて、自撮り撮影用に美肌アプリと同じような補正をかけられる機能が用意されています。
補正できる項目は、
- 美肌
- 肌の明るさ
- 目の大きさ
- 輪郭補正
の4項目。
さらに、背景ボケや広角撮影にも対応しています。
※クリックで拡大できます
補正機能を使うと背景をぼかす事ができなくなる機種が多いですが、「Xperia Ace SO-02L」は背景ボケや広角撮影も同時に使用できるのが使いやすいですね。
ただし、画質に関してはちょっと粗さが目立つのと、全体的に暗い仕上がりになるのが気になりました。
ハイスペックモデルに比べると明らかに画質は粗くなるので、価格なりと割り切って使用するのがおすすめです。
Xperia Ace SO-02L の特徴と使用レビュー
Xperia Ace SO-02L の便利機能 | |
テザリング | 〇 |
おサイフケータイ | 〇 |
ワンセグ:フルセグ | ✕:✕ |
赤外線通信 | ✕ |
ワイヤレス充電 | ✕ |
Bluetooth | Bluetooth5.0 |
防水:防塵 | IP6X:IPX8 |
耐衝撃 | ✕ |
イヤホンジャック | 〇 |
ハイレゾ | 〇 |
スピーカー | ステレオスピーカー |
生体認証 | 指紋認証センサー |
Xperia Ace SO-02L のデザインとボタン配置
「Xperia Ace SO-02L」には、グラスファイバー強化プラスチック素材が採用されていて、背面には上部に右から、
- アウトカメラ
- フラッシュ/ライト
が並び、真ん中に「おサイフケータイ」が搭載されています。
ディスプレイ面には画面上部に左から、
- 通知LED
- インカメラ
- 受話口/スピーカー
- 近接/照度センサー
で、画面の下に「スピーカー」という配置ですね。
右側面には「音量/ズームキー」と「電源ボタン/指紋認証センサー」。
左側面には「SIMカードトレイ」があります。
本体上部には「イヤホンジャック」と「セカンドマイク」。
本体下部には左から、
- 送話口/マイク
- USB Type-C接続端子
が並んでいます。
画面上部のイヤホンジャックと、上下ともにディスプレイ面に向けられたスピーカーが特徴的ですね。
Xperia Ace SO-02L は軽くて持ちやすい
「Xperia Ace SO-02L」はコンパクトな本体デザインになっているので、かなり持ちやすいと感じました。
重量も154gしかないので、片手で操作したい人や、手の小さな女性におすすめですね。
男性であれば、ほとんどの人が片手でも親指が画面の一番上まで届くサイズになっているので使いやすいと思います。
電池持ちはすごく良い
「Xperia Ace SO-02L」の電池容量は2,700mAhで、最新のスマホとしてはそこまで大きなバッテリーというわけではありませんが、実際に使用している感想としては電池持ちはかなり良い印象ですね。
「Xperia Ace SO-02L」には、動作を抑制して電池消費を抑える「SUTAMINAモード」という機能もありますが、オンにしなくてもゼンゼン問題ないレベルでした。
朝100%にした充電は、適度に動画やゲームをしても家に帰ってくる夜7時ごろに確認して40%以上ある事が多いので、かなり快適に使用できています。
※体感なので、電池持ちの印象には個人差があります
発熱はほとんど感じられない
発熱に関しては、実際に「Xperia Ace SO-02L」を持ち歩いて使用していますが、ネット検索やSNSを利用する程度であればほとんど感じられませんでした。
温かくなっているなと感じるのは動画を撮影している時と、ゲームをプレイしている時くらいでしょうか。
試しに、ストレステストでバッテリー温度を測ってみたところ、
最終的に41度とハイエンドモデル並みの発熱でしたが、普段使用では「熱い」と感じる温度まで本体が発熱する事はほとんどないですね。
高画質ゲームを長時間プレイすれば熱くなるでしょうが、そもそもゲームを長時間プレイする機種としては不向きのなので、発熱は気にしなくても問題ないと思います。
RAMは4GBで今後も安心
「Xperia Ace SO-02L」には、スタンダードモデルからミドルスペックとしては大きめな4GBのRAMが搭載されています。
RAMというのは、一時的に情報を記憶しておくメモリーの事で、RAMの空き容量が多いほど一度にたくさんのアプリを起動したり、ネットを開いた際の情報を多く記憶しておく事ができます。
RAMが容量不足になると頻繁にアプリが落ちてしまったり、ネット検索中に強制終了したりしますが、4GBあれば今後使用していく上でも安心ですよね。
操作中の反応はワンテンポ遅い
「Xperia Ace SO-02L」は廉価モデルなので、やっぱりアプリの起動やネット検索などの動作はハイエンドモデルと比べるとワンテンポ遅いですね。
スタンダードモデルの全ての機種に言える事ですが、サクサク操作できるって感じではないので注意です。
スピーカーの最大音量が小さめ
「Xperia Ace SO-02L」は上下のスピーカーが前面を向いているステレオスピーカーを搭載しています。
実際に音楽を聴いたり動画を視聴したりしてみましたが、音質はかなり良かったんですが、他のステレオスピーカー搭載機種と比べると最大音量が小さめなのが気になりました。
ちょっと離れて動画を観たりする場合は、場面によって「もう少し音量を上げたい」と思う事があるかもしれないので注意して下さい。
Xperia Ace SO-02L のベンチマークスコア
これは、実際に計測した「Xperia Ace SO-02L」のベンチマークスコアですが、
- Antutu 7.2.0:88,731
- Geekbench 4.3.4:シングル 852 / マルチ 4,165
- Geekbench Compute:3,569
となりました。
廉価モデルのスマホだけに処理能力はかなり低めですね。
できないというわけではありませんが、ゲームをプレイする場合には読み込みが遅かったり、動作が重くなる場合があると思うので注意して下さい。
Xperia Ace SO-02L の付属品
「Xperia Ace SO-02L」に同梱されている付属品は「クイックスタートガイド」のみ。
本体を充電するのに必要な「USB Type-C ACアダプタ」は同梱されていないので、持っていない場合にはあらかじめ購入しておく必要があります。
Xperia Ace SO-02L の発売日と本体価格
「Xperia Ace SO-02L」の発売日は2019年6月1日で、本体価格は48,600円(税込)。
36回払いにした場合の毎月の請求額は1,350円で、「スマホおかえしプログラム」には加入できない機種になっているので注意して下さい。
Xperia Ace SO-02L の評価と感想まとめ
ココがおすすめ
- 軽くて持ちやすい
- 電池持ちがすごく良い
- RAMは4GBで今後も安心
- 自撮りの補正機能が豊富
- 発熱はほとんど感じられない
ココがいまいち
- インカメラの画質が粗い
- 操作中の反応はワンテンポ遅い
- スピーカーの最大音量が小さい
- 背景ボケ撮影は精度が低すぎる
- 夜の撮影は白飛びがやや気になる