韓国メーカーのSamsung(サムスン)は2022年2月9日に2022年のフラッグシップモデルとなる、
- Galaxy S22 5G
- Galaxy S22+ 5G
- Galaxy S22 Ultra
の3機種を発表しました。
日本では「Galaxy S22 5G」と「Galaxy S22 Ultra」が発売されますが、この記事では「Galaxy S22 5G」を実際に購入して、カメラの性能や使用感などを徹底レビューしています。
ドコモ公式サイトで詳細をチェック
Galaxy S22 5G の発売日と本体価格
ドコモ版 Galaxy S22 5G の発売日と本体価格
ドコモ版「Galaxy S22 5G」の発売日は2022年4月21日で、本体価格は税込みで127,512円。
※本体価格は発売日に発表されたものです
ドコモでは24回払いにして「いつでもカエドキプログラム」に加入する事で最安で67,892円になりますが、「いつでもカエドキプログラム」は特典の利用時に購入した本体を2年後にドコモに返却する必要があるので注意して下さい。
au版 Galaxy S22 5G の発売日と本体価格
au版「Galaxy S22 5G」の発売日は2022年4月21日で、本体価格は税込みで125,030円。
※本体価格は発売日に発表されたものです
auでは24回払いにして「スマホトクするプログラム」を利用すれば最安で71,990円で購入する事ができますが、「スマホトクするプログラム」は特典の利用時に購入した本体を2年後にauに返却する必要があるので注意して下さい
Galaxy S22 5G のカラーバリエーション
「Galaxy S22 5G」のカラーバリエーションは、
- ファントムホワイト
- ピンクゴールド
- ファントムブラック
の3色です。
ファントムホワイト
ピンクゴールド
ファントムブラック
Galaxy S22 5G の外観とデザイン
「Galaxy S22 5G」にはサラサラした質感のガラス素材が採用されていて、背面には左上に、
- 超広角カメラ
- 広角カメラ
- 望遠カメラ
が並んでいて、カメラの横に「モバイルライト」、国内版であれば真ん中あたりに「おサイフケータイ」があります。
ディスプレイ面には画面上部に、
- 受話口/スピーカー
- インカメラ
が並んでいて、見えないですがその横に「近接/明るさセンサー」があって、画面下部に埋め込み式の指紋センサーがあります。
右側面には上から「音量キー」とサイドキー(電源キー)。
左側面には何もなし。
本体上部には「送話口/マイク」。
本体下部には左から、
- スピーカー
- USB Type-C接続端子
- 送話口/マイク
- SIMカードトレイ
が並んでいます。
Galaxy S22 5G のスペック詳細
Galaxy S22 5G | Galaxy S21 5G | |
CPU | Snapdragon 8 Gen1 | Snapdragon 888 |
外側カメラ | 約5,000万画素:広角 約1,200万画素:超広角 約1,000万画素:望遠 |
約1,200万画素:広角 約1,200万画素:超広角 約6,400万画素:望遠 |
内側カメラ | 約1,000万画素 | 約1,000万画素 |
ディスプレイ | 約6.1インチ FHD+ 120Hz 有機ELディスプレイ |
約6.2インチ FHD+ 120Hz 有機ELディスプレイ |
RAM / ROM | 8GB / 256GB | 8GB / 256GB |
SDカード | 非対応 | 非対応 |
電池容量 | 3,700mAh | 4,000mAh |
高さ×幅×厚さ | 約146x70.6x7.6(mm) | 約152x71.2x7.9(mm) |
重さ | 約168g | 約171g |
「Galaxy S22 5G」にはクアルコムの最新CPU「Snapdragon 8 Gen1」が搭載され、RAMは8GB。
アウトカメラは、
- 広角
- 超広角
- 望遠
と前作「Galaxy S21 5G」と構成は同じですが広角が5,000万画素になり、望遠は1,000万画素になりました。
ディスプレイにはフラットなフルHD+有機ELディスプレイが採用されていて、電池容量は3,700mAh。
ROMは256GBで、本体サイズはディスプレイが0.1インチ小さくなった影響からか、「Galaxy S21 5G」よりも一回り小さくなっています。
Galaxy S22 Ultra との違い
Galaxy S22 5G | Galaxy S22 Ultra | |
CPU | Snapdragon 8 Gen1 | Snapdragon 8 Gen1 |
外側カメラ | 約5,000万画素:広角 約1,200万画素:超広角 約1,000万画素:望遠 |
約10,800万画素:広角 約1,200万画素:超広角 約1,000万画素:望遠×2 |
内側カメラ | 約1,000万画素 | 約4,000万画素 |
ディスプレイ | 約6.1インチ FHD+ 120Hz 有機ELディスプレイ |
約6.8インチ QHD+ 120Hz 有機ELディスプレイ |
RAM | 8GB | 12GB |
ROM | 256GB | 256GB |
SDカード | 非対応 | 非対応 |
電池容量 | 3,700mAh | 5,000mAh |
高さ×幅×厚さ | 約146x70.6x7.6(mm) | 約163.3x77.9x8.9(mm) |
重さ | 約168g | 約229g |
「Galaxy S22 5G」は、ハイエンド「Galaxy S22 Ultra」からサイズがコンパクトになり、スペックを抑えた下位モデルという位置づけになっていて、その分価格も4万円安く設定されています。
具体的な違いは、「Galaxy S22 Ultra」には2つあった望遠カメラが1つになっているのと、画面解像度がQHDからフルHDに落とされていて、RAMは12GB→8GBにスペックダウンしているほか、電池容量も5,000mAh→3,700mAhに落とされています。
どこが違うというよりは全体的に性能が落とされているので、価格が抑えめで丁度良いスペックのスマホがほしい人は「Galaxy S22 5G」、高くても世界シェア1位のAndroid最高峰のスマホがほしい人は「Galaxy S22 Ultra」って感じで考えると選びやすいと思います。
Galaxy S22 5G のベンチマークスコア
これは、実際に計測した「Galaxy S22 5G」のベンチマークスコアですが、
- antutu 9.3.2:886,692
- Geekbench 5.4.4:シングル 1,218 / マルチ 3,380
になりました。
前作「Galaxy S21 5G」に搭載されていた「Snapdragon 888」からはかなり小さな処理能力の向上となっていますが、2022年現在のAndroidスマホとしてはほぼ最高性能。
この性能であればネット検索やツイッターもサクサク、どんなに重いゲームでも快適にプレイできると思います。
Galaxy S22 5G の電池もち
「Galaxy S22 5G」の電池容量は3,700mAhですが、電池持ちは良くないです。
試しに充電して100%の状態から、
- You Tube
- ゲーム
- ネット検索
- 音楽
を2時間ずつ使ってみましたが、23時間経過して電池残量は10%になっていました。
ちなみにこれは、リフレッシュレートを「最適化」っていう最大120Hzになるほうのモードで計測した結果です。
まあ、ゲームと動画を含んで8時間しっかり使っても約1日はもっているので「電池持ちが悪くて不便!」ってほどではありませんが、前作「Galaxy S21 5G」から電池容量が少なくなった分だけしっかりと電池もちに影響しているなっていう印象を受けました。
Galaxy S22 5G の便利機能
Galaxy S22 5G の便利機能 | |
テザリング | 〇 |
おサイフケータイ | 〇 |
ワンセグ:フルセグ | ✕ |
ハイレゾ | 〇 |
ワイヤレス充電 | 〇 |
イヤホンジャック | ✕ |
防水:防塵 | IP68 |
耐衝撃 | ✕ |
スピーカー | ステレオスピーカー |
生体認証 | 顔認証センサー 指紋認証センサー |
「Galaxy S22 5G」の機能面では、
- テザリング
- おサイフケータイ
- ハイレゾ
- ワイヤレス充電
- 防水防塵
はついていて、生体認証はこれまで通り顔と指紋の両方が使えますが、
- イヤホンジャック
- ワンセグ/フルセグ
はないので注意。
また前作「Galaxy S21 5G」に引き続き「SDカード」にも非対応となっています。
Galaxy S22 5G のカメラレビュー
「Galaxy S22 5G」のアウトカメラには、
- 広角
- 超広角
- 望遠
の3つのカメラが付いていて、撮影モードには、
- ポートレート
- 写真
- 動画
- その他
の4種類があり、その他のところに、
- プロ
- プロ動画
- シングルテイク
- 食事
- ナイト
- パノラマ
- スーパースローモーション
- スローモーション
- ハイパーラプス
- ポートレート動画
- ディレクターズビュー
が収納されています。
初期設定ではよく使う「食事モード」や「ナイトモード」などはその他のところにあるので、カメラアプリを開いた画面によく使う撮影モードを登録しておくと便利です。
※クリックで拡大できます
広角カメラは前作「Galaxy S21 5G」の1,200万画素から5,000万画素にパワーアップ。
センサーサイズも1/1.7インチから1/1.56インチに大型化していて、晴れた日に風景を撮る程度では違いはまったく感じられませんが、比べてみると「Galaxy S22」のほうが画角が少し広く、全体的に明るく持ち上げるような調整になっていました。
これは完全に好みなんですけど、この不自然に明るくする調整は個人的にはあまり好きじゃないですね。
「Galaxy S21 5G」と比べてみても芝や木の緑など、全体的に明るく調整されている事がわかります。
※クリックで拡大できます
風景だとそこまで大きな違いにはならないんですけど、室内でこういう花なんかを撮ると割と雰囲気が違う事に気づきます。
すごく高画質なので好みの問題ですが、室内の落ち着いた雰囲気や実際に近い色を再現できているのは「Galaxy S21 5G」のほうだと感じました。
※クリックで拡大できます
ライバルの「iPhone 13」と比べてみるとこんな感じ。
「iPhone 13」は空の青さ以外は実際の色に忠実で、暗いところはしっかりと暗いっていう特徴があるので、けっこう雰囲気の違う写真になりますね。
※クリックで拡大できます
「iPhone 13」は実際の見た目に近い写真が撮れるっていうメリットはあるものの、逆に薄暗い場面に弱いっていうデメリットも持っているので、総合的には「Galaxy S22 5G」のほうが写真は使いやすい印象がありますが、やっぱり「Galaxy S21 5G」の調整のままで良かったのになと個人的には感じました。
※クリックで拡大できます
超広角は不自然な歪みがでる事もなく、画角も前作「Galaxy S21 5G」と同じで高画質な写真が撮れました。
広角と比べても画質が落ちる事もなく、同じカラーバランスで撮影できるので使いやすいと思います。
※クリックで拡大できます
ズームはワンタッチで光学3倍で、それ以降は4、10、20、30倍までのデジタルズームができます。
3倍はまったく劣化を感じなくてすごく綺麗に撮れて、10倍以降はドンドン画質は粗くなっていくんですが、10倍程度ならまだまだ綺麗ですね。
まあ、20とか30はさすがに画質が粗いのでオマケ程度に考えたほうがいいですけど・・・。
※クリックで拡大できます
夜の撮影は、専用のナイトモードがあってスマホの中でも最高レベルの夜景写真を撮る事ができます。
白飛びもしっかり抑えられているし、少しザラつきがでてきますが超広角にしたら画質が大幅に落ちるなんて事もないので使いやすいです。
「iPhone 13」と比べてみるとこんな感じ。
※クリックで拡大できます
「iPhone 13」は電光掲示板の処理に弱くて全体的にぼやっとした印象の写真になってしまっているのに対して、「Galaxy S22 5G」は電光掲示板の部分もしっかりと撮れていて全体的にパリッとした写真に仕上がっているのが確認できますよね!
相変わらずGalaxyは夜の撮影に強いなあっていう印象を受けました。
※クリックで拡大できます
料理の写真も基本的には美味しそうに撮る事ができました。
「Galaxy S22 5G」には専用の「食事」っていう撮影モードがあるんですが、コレがより美味しそうに撮れる事もあればやりすぎだなって思う場面もあって好みが分かれそう。
※クリックで拡大できます
比べるとこのくらい違います。
まあ、食事モードのカラーバランスが気にいらない場合はオフにしてしまえば見た目に近い自然な写真を撮る事もできるので、使い勝手はかなり良いと思います。
ポートレートは、広角と3倍の光学ズームがワンタッチで切り替えられて、ボケの強度は7段階で調整できるようになっています。
一昔前はポートレートモードだと不自然な写真になったり、手元までボケてしまったりと難しい印象がありましたが、最新のハイエンドだけに苦戦している印象なんかまったく感じさせない高画質な写真が撮れました。
※クリックで拡大できます
ボケの強度は撮影後からでも変更できるほか、「肌の滑らかさ」っていういわゆる美肌補正も8段階でかける事ができるので、ポートレートモードで写真をたくさん撮りたいって人はかなり使いやすいと思います。
Galaxy S22 5G の良いところ(メリット)
本体が軽くて持ちやすい
「Galaxy S22 5G」の本体重量は168gに抑えられていて、薄くて軽くて持ちやすいです。
前作「Galaxy S21 5G」から引き続きフラットな画面が採用されていて片手でも操作しやすいし、女性でも問題なく使える重さなのが良いですね。
片手で操作できるハイエンドスマホってGalaxyのほかはiPhoneくらいしかなくなってきているので、「Galaxy S22 5G」のコンパクトさは大きな特徴のひとつだと思います。
指紋認証の精度が良くなった
「Galaxy S22 5G」には超音波式の指紋認証が採用されていますが、精度は前作「Galaxy S21 5G」からかなり改善していて使いやすくなっていました。
「Galaxy S21 5G」の指紋認証は精度が悪くて1日に1~2回はロック解除に失敗する場面がありましたが、「Galaxy S22 5G」では買ってから現在までロック解除に失敗する場面はほとんどなくて快適に使えています。
本体価格が安め
「Galaxy S22 5G」の本体価格は12万円前後に抑えられていて、最新のハイエンドスマホとしては最安値付近の価格になっています。
まあ、それでも高いですけどね・・・。
ただ、同じ処理能力のandroidスマホを買おうと思ったら16万円前後の機種が多い事を考えると、まだ手に取りやすい価格設定なんじゃないでしょうか。
ライバル機「iPhone 13」とほぼ同じ価格になっていているので意識しているんだと思いますが、高性能でありながらできるだけ価格の安い機種がほしいって人におすすめです。
カメラ性能が高い
「Galaxy S22 5G」のアウトカメラには、
- 広角
- 超広角
- 望遠
の3つのカメラがついていますが、性能は高く、全スマホの中でもトップクラスだと感じました。
価格が安いほうのモデルなので望遠は「Galaxy S22 Ultra」に劣りますが、なるべく安くてカメラ性能が良いスマホがほしいって人に最適だと思います。
Galaxy S22 5G の悪いところ(デメリット)
発熱がけっこうある
「Galaxy S22 5G」にはクアルコムの最新CPU「Snapdragon 8 Gen1」が搭載されていますが、ゲームなどをしているとけっこう発熱を感じる事があります。
具体的には、You Tubeやネット検索、Twitter程度ではほとんど発熱は感じないものの、ゲームを15分以上したり、動画を撮影したりするとantutuの計測でCPUは45℃前後、バッテリーは40℃前後まで上がって、触っていてもかなり温かくなっているのが確認できました。
この使用感は前モデル「Snapdragon 888」とほぼ一緒。
処理能力の高いハイエンドスマホだとそれなりに発熱を伴うっていうは当然の事なんですけど、「Google Pixel 6」や「iPhone 13」など、発熱を上手く抑えている機種もある事を考えると「Galaxy S22 5G」の排熱性能は優秀とは言えません。
電池もちが良くない
「Galaxy S22 5G」の電池容量は3,700mAhですが、電池持ちは良くないです。
試しに充電して100%の状態から、
- You Tube
- ゲーム
- ネット検索
- 音楽
を2時間ずつ使ってみましたが、23時間経過して電池残量は10%になっていました。
この電池もちは他社のハイエンドスマホと比べても最低レベル。
ハイエンドスマホってどの機種でも価格の安いスタンダードスマホと比べると、性能が高い分だけ電池もちが悪くなりがちなんですけど、「Galaxy S22 5G」はその中でも1番電池もちが悪い部類に入ると思います。
ゲームと動画を含んで8時間しっかり使っても約1日はもっているので「電池持ちが悪くて不便!」ってほどではありませんが、電池もちを気にする人は注意して下さい。
SDカード非対応
前作「Galaxy S21 5G」からですが、今作でもSDカードとイヤホンジャックは非対応となりました。
最近のハイエンドだと「iPhone 13」や「Google Pixel 6」など、SDカードとイヤホンジャックは搭載しない流れになりつつありますが、やっぱりこの2つはあったほうが便利。
「Xperia 1 III」など、ハイエンドでも搭載している機種はあるので、使う習慣がある人にとってはデメリットになると思います。
前作からの進化に乏しい
カメラ性能が高く、処理能力も高くて持ちやすいコンパクトさと価格面のお求めやすさを兼ね揃えた「Galaxy S22 5G」ですが、正直に言えば前作「Galaxy S21 5G」からの進化に乏しく、特に急いでこの機種に乗り換える理由がないというのが正直な感想です。
具体的に言えば、本作には最新のCPU「Snapdragon 8 Gen1」が搭載されていますが、処理能力は前作「Snapdragon 888」から大差なく、カメラ構成、ディスプレイ解像度、RAM容量も一緒。
カメラのスペック的には広角カメラなどはイメージセンサーを大型化して性能が向上していますが、その違いをユーザーが実感できるかと言われれば正直微妙で、発熱やSDカード非対応などの前作からの弱点もそのままです。
また、電池容量に限っては300mAh少なくなった事により、「Galaxy S21 5G」よりも電池もちが悪くなってしまっています。
Galaxyは「Galaxy S21 5G」もしくは「Galaxy S20 5G」の時点で完成しているような出来栄えになっていたので、弱点がそのままなら発売したばかりで価格の高い最新機種を買うよりも、後継機が出た事によって安くなるであろう「Galaxy S21 5G」や「Galaxy S20 5G」を買ったほうが幸せになれるのではと思ってしまいました。
Galaxy S22 5G の評価と感想まとめ
人気 ★★★☆☆
処理能力 ★★★★☆
写真性能 ★★★★☆
動画性能 ★★★★☆
電池持ち ★★☆☆☆
画面の綺麗さ ★★★☆☆
スピーカー ★★★★☆
ココがおすすめ
- カメラ性能が高い
- 本体が軽くて持ちやすい
- 指紋認証の精度が良くなった
- ハイスペックにしては価格が安め
ココがいまいち
- 電池もちが良くない
- 発熱がけっこうある
- 前作からの進化に乏しい
- SDカードとイヤホンジャックがない