TORQUE G04(トルク ジーゼロヨン)は、auから2019年夏モデルとして発売された国内メーカー「京セラ」のフラッグシップモデル。
海や山など、過酷な状況にも耐えられるタフネス性能が特徴のミドルスペックスマホですね。
この記事では、「TORQUE G04」を 実際に購入してカメラの性能や使用感などを徹底レビュー しています。
TORQUE G04 のカラーバリエーション
「TORQUE G04」のカラーバリエーションは、
- ブルー
- レッド
- ブラック
の3色です。
ブルー
レッド
ブラック
TORQUE G04 のスペック詳細
TORQUE G04 のスペック詳細 | |
CPU | Snapdragon 660 |
外側カメラ | 約2,400万画素 約800万画素 |
内側カメラ | 約800万画素 |
ディスプレイ | 約5.0インチ(1,920×1,080) FHD 液晶ディスプレイ |
RAM / ROM | 4GB / 64GB |
SDカード | microSDXC(最大512GB) |
電池容量 | 2,940mAh |
連続待受(LTE) | 約490時間 |
高さ×幅×厚さ | 約150x73x13.4(mm) |
重量 | 約200g |
「TORQUE G04」にはクアルコムのCPU「Snapdragon 660」が搭載され、RAMは4GB。
外側カメラは2,400万画素のメインカメラのほか、800万画素のスーパーワイドアングルカメラを搭載したディアルカメラ仕様になっています。
ディスプレイは5.0インチの液晶ディスプレイになっていて、ROMは64GB。SDカードは512GBまで対応しています。
電池容量は2,940mAhとそれほど大きいわけではありませんが、電池効率が良いのか、待機状態でも電池持ちはかなり良いですね。
本体重量は重めの200gとなっていますが、タフネス性能にこだわった結果といったところでしょうか。
TORQUE G04 の便利機能
TORQUE G04 の便利機能 | |
テザリング | 〇 |
おサイフケータイ | 〇 |
ワンセグ:フルセグ | ✕:✕ |
赤外線通信 | ✕ |
ハイレゾ | ✕ |
ワイヤレス充電 | 〇 |
イヤホンジャック | ✕ |
Bluetooth | Bluetooth 5.0 |
防水:防塵 | IPX5/8:IP6X |
耐衝撃 | 〇 |
スピーカー | ステレオスピーカー |
生体認証 | 指紋認証センサー |
つづいて便利機能ですが、特徴的なのは「ワイヤレス充電」に対応している事と、イヤホンジャックがなくなった事ですね。
「ワンセグ / フルセグ」は使えませんが、その他は「おサイフケータイ」を搭載したり、スピーカーがステレオだったりと、ミドルスペックにしてはかなり機能が充実している印象です。
アウトドアで使用する事を想定しているので衝撃に強いだけでなく、防水や防塵もしっかり搭載しているので、海や山、水中などでも安心して使用する事ができます。
TORQUE G04 のカメラ性能レビュー
「TORQUE G04」のアウトカメラには、
- メインカメラ
- スーパーワイドアングルカメラ(広角カメラ)
の2つのカメラが搭載されていて、ユーザーはボタンひとつで簡単に撮影するレンズを切り替える事ができます。
選べる撮影モードは、
- おまかせ
- フォトマスター(背景ぼけ)
- 水中
- スローモーション
- タイムラプス
- Action Overlay
- マニュアル
の8種類。
プロモードでは、ISO感度やシャッタースピード、ホワイトバランスなどを自由に設定したマニュアル撮影も行えるほか、Action Overlayでは「バイクモード」や「フィッシングモード」など、「TORQUE G04」の独自機能を楽しむ事ができます。
撮影スピードがすごく遅い
実際に「TORQUE G04」のカメラで撮影していて最初に感じたのは撮影スピードが遅いということ。ミドルスペック以下のスマホは撮影スピードが遅い機種が多いですが、「TORQUE G04」も同じような印象ですね。
シャッターを押してから次の撮影ができるようになるまで1.5~2秒くらいでしょうか。
連続でシャッターを切る習慣がない人にとってはまったく問題ありませんが、私のようにパッパッパっとある程度の枚数をまとめて撮りたい場合にはちょっとストレスですね。
特に「フォトマスター」で撮影している時や、夜景撮影ではさらに撮影スピードが伸びる傾向にあるので、もう少し短くなってくれると使いやすいなあと感じました。
昼間の撮影は自然なカラーバランスで綺麗
光量が多く、カメラがもっとも得意する昼間の撮影では自然なカラーバランスで綺麗な写真が撮れました。
シーンを識別するAIのような機能はありませんが、「おまかせモード」にしておけば環境に合わせた設定に自動でしてくれるので使いやすいですね。
また、135°のスーパーワイドアングルカメラも便利で、
※クリックで拡大できます
同じ立ち位置で撮影しても全体を大きく捉えた写真を撮影する事ができました。
ただし、スーパーワイドアングルカメラで撮影すると写真サイズが16:9の大きさしか選べないのと、写真の両端がかなり歪む ので注意ですね。
設定で「ワイドカメラ歪み補正」という項目はありますが、あまり機能していないようです・・・。
夜の撮影は白飛びと滲みが目立つ
続いて夜の撮影ですが、全体的に暗い仕上がりになってしまうのと、白飛びや滲みが目立つのが気になりました。上の写真は夜の東京駅を撮影したものですが、実際の雰囲気よりもかなり暗い仕上がりになってしまっています。
また、白飛びもしやすいので注意ですね。
試しに、同じ2019年夏モデルの「HUAWEI P30 lite」と比較してみましたが、
※クリックで拡大できます
「TORQUE G04」のほうは看板が白飛びしてしまっていて、文字が確認できませんよね。
夜の撮影はハイスペックモデルでも綺麗に撮れる機種は限られるので仕方がない部分ですが、性能はスタンダードモデルとほぼ同等くらいな印象です。
料理の写真は見たままに撮れて綺麗
※クリックで拡大できます
あまりカメラを使用しない人でも、SNS用に料理の写真は頻繁に撮影するという人は多いですよね。
「TORQUE G04」のカメラはお店の雰囲気も含めて、見たままの写真が撮れる印象です。
載せている写真は全て「おまかせモード」で撮影したものですが、美味そうに撮れてますよね!
特にこのクレープの写真は店内が少し暗かったので不安でしたが、しっかりと明るく撮影する事ができました。
見た目よりも明るく撮影したり、鮮やかに撮影したりする事はできませんが、十分高画質だと思います。
ズームは最大4倍、綺麗に撮るなら2倍まで
※クリックで拡大できます
「TORQUE G04」は、4倍くらいまでのデジタルズーム撮影に対応しています。
ズーム倍率は公式の発表はなく、撮影時にも表示されないので体感です・・・。
試しに公園の時計を撮影してみましたが、ズーム倍率が抑えられているからか最大の4倍でもそこまで画質の劣化をみられませんよね。
ただし、通常撮影や2倍ズームと比べてしまうと明らかに画質は荒いので綺麗に残すなら2倍ズームまでがおすすめです。
背景ボケ写真は実用的なレベルじゃない
「TORQUE G04」のアウトカメラには、今作から被写体を強調させて背景をぼかせる「フォトマイスター」という撮影モードが搭載されました。
ただし、実際に撮影してみると綺麗に背景がぼける写真はほとんど撮影できず、実用的なレベルではないですね。
撮影方法も複雑で、「フォトマイスター」で撮影したあと「フォトマイスターエディタ」というアプリを起動させて編集しないと背景をぼかす事ができず、撮ったその場で仕上がりが確認できないのもストレスでした。
動画は手ブレ補正が超優秀だけど夜の撮影には向かない
「TORQUE G04」の動画撮影では、
- 4K:30fps
- フルHD:30fps / 60fps
- HD:30fps
などの解像度から選ぶ事ができて、全ての動画サイズで手ぶれ補正をオンにする事ができます。
動画撮影でもメインカメラとスーパーワイドアングルカメラ(広角カメラ)を選べますが、手ブレ補正の精度が違っていて、スーパーワイドアングルカメラのほうがブレの少ない動画を撮影する事ができました。
画質も安定しているので、動画を撮るならスーパーワイドアングルカメラがおすすめ ですね。
ただし、4Kになるとカクつきがかなりでてくるのと、画質も微妙になるので注意。
また、夜の撮影はどの解像度で撮影しても綺麗には撮れない ので、「TORQUE G04は夜の撮影が苦手」と割り切って購入したほが良いと思います。
インカメラ自撮りは暗い仕上がりになる事がある
※クリックで拡大できます
「TORQUE G04」には約800万画素のインカメラが搭載されていて、基本的には高画質な自撮り撮影ができます。
ただし、頻繁に暗い仕上がりの写真になってしまう ので、ちょっと使いづらい印象ですね・・・。
上の写真は同じ場所で連続で撮影したものですが、右の写真はかなり暗い仕上がりになってしまっていますよね。まったく同じ環境で撮影してもこういった現象が起こるので、記念撮影などで使用する場合にはあらかじめたくさん撮影しておいたほうが安心だと思います。
TORQUE G04 の特徴と使用レビュー
TORQUE G04 のデザインとボタン配置
「TORQUE G04」には、衝撃に強い八角形をベースにした堅牢性を高めたデザインが採用されていて、背面には上部に、
- メインカメラ
- スーパーワイドアングルカメラ
が並び、両側に「おサイフケータイ」と「フラッシュ/ライト」があります。下部にあるのは本体カバーをロックする「ロックノブ」ですね。
ディスプレイ面には画面上部に左から、
- 着信ランプ
- 近接/光センサー
- インカメラ
が並び、その上に「受話口/スピーカー」、一番下には「送話口/気圧センサー/スピーカー」があります。
右側面には「電源ボタン/指紋センサー」と「カメラボタン」。
左側面には、
- ダイレクトボタン
- 音量ボタン
が並び、両サイドに「ストラップホール」があります。
本体上部には何もなし。
本体下部にはカバーがあり、その中に「USB Type-C接続端子」があります。
ざっとデザインを紹介しましたが、ストラップホールが2個あったり、アタッチメントがついていたりと、かなり斬新なデザインになってますよね。
ディスプレイやカバーが交換可能で便利
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「TORQUE G04」のディスプレイは、強化ガラスの上にアクリルスクリーンを重ねたハイブリッドシールドになっていて、使用していて傷ついたり汚れてしまった場合は、アクリルスクリーンのみを購入して取り替える事もできます。
また、背面カバーや正面カバーを取り替える事も可能なので、かなり便利だと感じました。
指紋認証センサーの精度がいまいち
「TORQUE G04」は、本体右側に配置された電源ボタンが指紋認証センサーにもなっていますが、認証の精度はいまいちだと感じました。
スムーズに解除する事ももちろんありますが、認証に失敗する事もけっこうあるんですよね・・・。
現在「指紋認証なんてほとんど失敗しないよ?」っていう機種を使っている人が「TORQUE G04」に機種変更する場合、ストレスに感じる事があるかもしれません。
ゲームには不向きで操作中は遅い時がある
「TORQUE G04」には、クアルコムのCPU「Snapdragon 660」が搭載されていますが、処理能力はそこまで高くないので 高画質ゲームだとカクつく 事がありました。
また、ネット検索やSNSなどの操作時でもたまに重くなり、サクサク操作できるって感じではないので注意ですね。
発熱は気にならないレベル
スマホを操作していると本体が熱くなって心配になる事がありますよね。
CPUやバッテリーの温度が上がると、動作が重くなったりアプリが強制終了してしまう事もありますが、「TORQUE G04」は温かいと感じる程度の発熱はあるものの、気になるほど温度が上昇する事はありませんでした。
充電中に負荷の大きいアプリを起動してしまった時に、「バッテリー温度の上昇により充電を一時中断します」というメッセージが出た事がありましたが、それ以外では快適に使用できています。
TORQUEの独自機能がすごく楽しい
「TORQUE G04」には、
- ROUTE LOG(移動記録)
- WEATHER(天気)
- BAROMETER(気圧と高度)
- TIDE(潮汐情報)
- SUNRISE / SUNSET(日の出入り)
- COMPASS(方位計)
など、アウトドア情報をカード形式で登録しておけるアプリが搭載されていて、すぐに必要な情報が確認できるようになっています。
また、知りたい情報だけを「Outdoor Portal」というアプリに登録しておけるので、目的に合わせて事前にカードをカスタマイズできるのがすごく便利 でした。
30分間隔で知りたい情報を読み上げさせる事もできるので、アウトドアシーンでかなり活躍してくれそうです。
最高の耐久性能で使いやすい
「TORQUE G04」は、米国国防総省が定める調達基準MIL-STD-810Gの22項目に加え、京セラ独自の耐久試験をクリアした超高耐久性能になっています。
特に、耐久性能を「ウリ」にする他社スマホとの違いとして、
- 海の中や43℃以下の水洗いOK
- 高さ約2.0mから26方向の鉄板・コンクリートへの落下で問題なし
- 気温60℃・氷点下21℃で連続3時間の動作試験クリア
- 高度約4,572m相当の気圧(57.2kPa)での動作試験クリア
- 全体に100kgfの均等な面荷重をかける試験クリア
などがあり、現在発売されているスマホの中でも1番の耐久性能 になっているので、傷や水濡れなどを気にせずにスマホを使用したい人におすすめです。
電池もちは平均レベル
「TORQUE G04」には2,940mAhのバッテリーが搭載されていますが、電池持ちは他のスマホと同程度と感じました。
朝100%にした充電は、適度に動画やゲームをして家に帰ってくる夜7時ごろに確認して20~40%くらいになっているので、アウトドアに持って行って機能を使い続けた場合、1日はもたないと思います。
※体感なので電池持ちの印象には個人差があります
待機状態での電池効率は良いので、普通に使用していれば1日もたないという事はまずありませんが、使用するとモリモリ減っていく印象ですね。
アウトドアに出かけてたくさんの機能を使っていると電池の消耗は早いと思うので、心配な人は予備で電池パックをもうひとつ購入しておくか、モバイルバッテリーを持っていったほうが安心だと思います。
スピーカーの音が大きくて音質も良い
「TORQUE G04」には、ディスプレイの上下にスピーカーが搭載されていて、音量も大きく高音質な音楽が楽しめました。
今作からの新機能として、Bluetooth接続で「TORQUE G04」がスピーカー代わりにもなる「みんスピ」という機能が追加されましたが、この音質であればポータブルスピーカーとしても十分楽しめると思います。
スタンダードからミドルスペックのスマホは音量が小さかったり、音質があまり良くない機種が多いですが、「TORQUE G04」のスピーカーは優秀ですね。
TORQUE G04 のベンチマークスコア
これは、実際に計測した「TORQUE G04」のベンチマークスコアですが、
- Antutu 7.2.3:122,667
- Geekbench 4.4.2:シングル 1,622 / マルチ 5,130
- Geekbench Compute:5,674
となりました。
処理能力としてはやや低めで、サクサク動作する機種っていうわけではないので注意ですね。
高画質のゲームを頻繁にプレイしたい人には不向きだと思います。
TORQUE G04 の付属品
「TORQUE G04」に同梱されている付属品は
- 電池パック
- ロック回転工具
- 六角レンチ
- 取扱説明書
- 設定ガイド
です。
本体を充電するのに必要な「USB Type-C ACアダプタ」は同梱されていないので、持っていない場合にはあらかじめ購入しておく必要があります。
TORQUE G04 の発売日と本体価格
「TORQUE G04」の発売日は2019年8月30日で、本体価格は79,920円(税込)。
48回払いにして「アップグレードプログラムEX」に加入する場合には最大で半額になりますが、「アップグレードプログラムEX」は月額390円の料金がかかるほか、適用されるのは 次回機種変更をした場合のみ で、その際に購入した「TORQUE G04」の本体は回収されるので注意して下さい。
TORQUE G04 の評価と感想まとめ
ココがおすすめ
- 動画の手ブレ補正が超優秀
- スマホ最高レベルの耐久性能
- TORQUEの独自機能がすごく楽しい
- スピーカーの音が大きくて音質も良い
- ディスプレイやカバーが交換可能で便利
ココがいまいち
- 撮影スピードがすごく遅い
- 指紋認証センサーの精度がいまいち
- 夜のカメラ撮影は白飛びと滲みが目立つ
- ゲームには不向きで操作中は遅い時がある
- インカメラ自撮りは暗い仕上がりになる事がある