LG V60 ThinQ 5G(エルジー ブイシックスティー シンキュー ファイブジー)は韓国メーカーLGエレクトロニクスの2020年夏モデルとなるフラッグシップモデル。
5Gに対応したハイエンド機となっていて、専用の画面をつける事でスマホ2台分の2画面で操作できるのが最大の特徴ですね。
この記事では、「LG V60 ThinQ 5G」を 実際に長期間使用してカメラの性能や使用感などを徹底レビュー しています。
LG V60 ThinQ 5G のカラーバリエーション
「LG V60 ThinQ 5G」のカラーバリエーションは、
- ザ ブラック
- クラッシーホワイト
- クラッシーブルー
の3色。
ただし、ドコモでは「ザ ブラック」と「クラッシーホワイト」のみ、ソフトバンクは「クラッシーブルー」のみの取り扱いになっています。
ザ ブラック
クラッシーホワイト
クラッシーブルー
LG V60 ThinQ 5G のスペック詳細
LG V60 ThinQ 5G のスペック詳細 | |
CPU | Snapdragon 865 5G |
外側カメラ | 約6,400万画素 約1,300万画素 |
内側カメラ | 約1,000万画素 |
ディスプレイ | 約6.8インチ(2,460×1,080) FHD+ 有機ELディスプレイ |
RAM / ROM | 8GB / 128GB |
SDカード | microSDXC(最大512GB) |
電池容量 | 5,000mAh |
高さ×幅×厚さ | 約170x78x9.2(mm) |
重量 | 約218g |
「LG V60 ThinQ 5G」にはクアルコムの最新CPU「Snapdragon 865 5G」が搭載され、RAMは12GB。
ディスプレイには6.8インチの有機ELディスプレイが採用され、電池には5,000mAhの大容量バッテリーが搭載されています。
アウトカメラは、
- 約6,400万画素:標準カメラ
- 約1,300万画素:広角カメラ
という構成になっていて、さらにToFカメラ(被写体との距離を測るための補助的なカメラ)も搭載。
同梱されている専用のカバーを使う事により2画面で操作できるのが特徴になっていて、単体の重さは約218g、カバーを付けた際の重さは約353gになっています。
LG V60 ThinQ 5G の便利機能
LG V60 ThinQ 5G の便利機能 | |
テザリング | 〇 |
おサイフケータイ | 〇 |
ワンセグ:フルセグ | ×:× |
赤外線通信 | × |
ハイレゾ | 〇 |
ワイヤレス充電 | 〇 |
イヤホンジャック | 〇 |
Bluetooth | 〇 |
防水:防塵 | IPX5/8 : IP6X |
耐衝撃 | ✕ |
スピーカー | ステレオスピーカー |
生体認証 | 指紋認証センサー |
つづいて便利機能ですが、最近廃止されがちなイヤホンジャックもあり、「ワンセグ / フルセグ」以外はほぼ全ての機能に対応した万能モデルとなっています。
ただし、欲を言えば顔認証も搭載してほしかったところですね。
どちらかをとるなら指紋認証一択ですが、同時期に発売された「Galaxy S20」や「AQUOS R5G」には両方搭載されているだけに、ハイエンド機としては少し残念な印象です。
LG V60 ThinQ 5G のカメラ性能レビュー
LG V60 ThinQ 5G のカメラスペック詳細 | ||
カメラ画素数 | 標準:約6,400万画素 広角:約1,300万画素 インカメラ:約1,000万画素 |
|
センサーサイズ / F値 | 標準:1/1.7インチ / 1.8 広角:1/3.4インチ / 1.9 インカメラ:1/3.0インチ / 1.9 |
|
ISO感度(最大) | 静止画:ISO3,200 動画:ISO3,200 |
|
オートフォーカス | 静止画:○ 動画:○ |
|
ズーム(最大) | 静止画:デジタル10倍 動画:デジタル10倍 |
|
手ブレ補正 | 外側カメラ | 静止画:光学式 動画:光学式 |
内側カメラ | 静止画:× 動画:× |
「LG V60 ThinQ 5G」のアウトカメラには、標準カメラと広角カメラの2つのカメラが搭載されていて、ユーザーはボタンひとつで簡単に撮影するレンズを切り替える事ができます。普段は標準カメラで撮影をして、さらに全体的な写真が撮りたい場合に広角カメラに切り替える感じですね。
撮影モードは、
- タイムラプス
- 動画
- 写真
- ポートレート
- ステッカー
- その他
- ナイトビュー
- パノラマ
- マニュアルカメラ
- マニュアル動画
- スローモーション
- YouTube Live
- AR Stickers
の13種類。
マニュアルカメラっていうのはよくありますけど、マニュアル動画まで用意されているのは珍しいですよね。
昼間の撮影は超高画質でキレイ
これは「LG V60 ThinQ 5G」で撮影した写真ですが、昼間の撮影ではかなり高画質な写真が撮れました。
ソフトウェアの処理なのか、見たままの景色よりも若干濃いカラーバランスにはなっていますが、見栄えはかなり良いですね。
超広角撮影も撮影してみましたが、
※クリックで拡大できます
写真の角部分に多少の歪みは出るものの、基本的には綺麗に撮影する事ができました。
僅かな違いですが、画質は標準カメラのほうが優秀なので、より綺麗に撮りたい場合は標準カメラで撮影するのがおすすめです。
夜の撮影はかなり優秀
次に夜の撮影ですが、夜の撮影でありがちな滲みやざらつきはしっかりと抑えられていて綺麗な写真が撮れました。
夜の撮影はハイエンドモデルでも苦手にしている機種が多いですが、かなり優秀ですね。
同じハイエンドモデルの「Galaxy S20」と比べてみるとこんな感じ。
※クリックで拡大できます
「Galaxy S20」は夜の撮影が得意な機種なので、比べてしまうと多少鮮明さに欠ける部分はあるものの、白飛びもなく綺麗に撮影できていると思います。
現在発売されているドコモのハイエンドモデルでいうと、「AQUOS R5G」よりは綺麗撮れているものの「Galaxy S20」には及ばないって感じですね。
ただし、広角カメラで撮影すると一気に画質は粗くなり、白飛びもしやすくなるので、夜景は標準カメラで撮影しましょう。
ズームは最大10倍までのデジタルズーム
※クリックで拡大できます
「LG V60 ThinQ 5G」のアウトカメラでは、最大で10倍までのデジタルズーム撮影が行えます。
デジタルズームは倍率を上げるほど画質は落ちていくので、綺麗に残すならズームは2倍程度までがおすすめ。
2倍程度なら通常撮影とほとんど変わらない画質で撮影する事ができますが、さすがに最大の8倍までズームしてしまうと画質の粗さが目立ちますね。
料理の写真は美味しそうに撮れる
※クリックで拡大できます
「LG V60 ThinQ 5G」のカメラは、AIが料理を認識する事でより鮮やかに撮影する事ができます。
実際に撮影してみましたが、海外メーカーにありがちな不自然なカラーバランスになるという事もなく、見たままの雰囲気で自然な仕上がりの写真を撮る事ができました。
同じハイエンドモデルの「Galaxy S20」と撮り比べてみましたが、「LG V60 ThinQ 5G」のほうが鮮やかで美味しそうに撮れてますよね!
少し暗めのカフェでも、実際の雰囲気よりも明るめに撮影してくれるので使いやすかったです。
LG V60 ThinQ 5G の特徴と使用レビュー
LG V60 ThinQ 5G のデザインとボタン配置
「LG V60 ThinQ 5G」にはツルツルした質感のガラス素材が採用されていて、背面には左から、
- 標準カメラ
- サブマイク
- 広角カメラ
- ToFカメラ
- フラッシュ
が並んでいて、背面の中央付近に「おサイフケータイ」があります。
ディスプレイ面には画面上部に、
- インカメラ
- 近接センサー
が並んでいて「インカメラ」の上に「受話口」、画面下部に埋め込み式の指紋センサーがあります。
右側面には「電源キー」。
左側面には左から、
- Google アシスタントキー
- 音量キー
- サブマイク
が並び、
本体上部には「SIMカードトレイ」と「サブマイク」。
本体下部には左から、
- スピーカー
- 送話口/マイク
- USB Type-C接続端子
- イヤホンジャック
が並んでいます。
背面とサイドフレームともに一体感がありカッコイイですが、指紋はかなり付きやすいのでベタベタ触る前に付属のケースに入れたほうがいいと思います。
画面は大きくて見やすいが重い
「LG V60 ThinQ 5G」はカバーを付ける事で2画面になり大画面で見やすいですが、その分重いです。
カバーにも電源を供給するために5,000mAhの大容量バッテリーが搭載されているので仕方がないですが、単体で218gあって、カバーを付けると353gになる事を考えるとかなり重いですね。
実際に使っていると、両手で操作していても片方の手で本体を支えるのがつらくなってくるので、もう少し軽いと使いやすいなと感じました。
2画面はかなり使いやすい
個人的にこんなに大きな2画面スマホは初めて使ったんですが、画面の見やすさは圧倒的でかなり使いやすかったです。
操作も簡単で「今見ている画面を横の画面に」とか、「左右の画面を入れ替える」なんて操作が直感でわかるように設計されているのが良いですね。
特に、楽天やamazonなどの商品の価格を比較したい時や、最初から入っている「Whele」というアプリを起動させて使うリンク先を左の画面に出してくれる機能が便利で活用しています。
デュアルスクリーンのカバーは閉じた際に時間や日付、通知を表示してくれるほか、360度回転させる事ができるので、デスクに立て掛けて使用するなんて事もできて、使いやすさは予想以上でした。
指紋認証の精度が良くない
「LG V60 ThinQ 5G」の生体認証には、ディスプレイに埋め込まれた指紋センサーが採用されていますが、物理ボタン式の指紋センサーと比べると精度は良くないですね。
すごい頻繁てわけではありませんが、認証に失敗する事が度々あります。
「LG V60 ThinQ 5G」の生体認証には指紋認証しか用意されておらず、顔認証で補う事ができないのはちょっと不便。どちらかをとるなら指紋認証一択ですが、同時期に発売された「Galaxy S20」や「AQUOS R5G」には両方搭載されているだけに、ハイエンド機としては少し残念な印象です。
電池もちは良いが2画面にすると悪くなる
「LG V60 ThinQ 5G」には5,000mAhの大容量バッテリーが搭載されていますが、電池もちは専用のカバーを付けて2画面で使用した場合と、カバーから外して使った場合とでかなり違いがあります。
例えば、カバーから外して通常のスマホとして使用した場合は、YouTubeで動画を2時間、パズルゲームを1時間45分、音楽を1時間、ネット検索を1時間行っても、0時に100%にした充電は21時時点で40%も残っていました。
かなり意識してたくさん使用したので、普通に使っていれば2日程度は充電しなくても問題なく使用できると思います。
ただし、専用のカバーを付けて2画面で使用すると電池はモリモリ減っていって、ゲームやネット検索などは5時間程度で充電が必要になってしまいます。
専用のカバーを付けていても1画面で使用すれば電池もちは良いままなので、ずっと2画面で使用するというよりは、必要な時にだけ2画面を活用するという使い方になりそうです。
※電池持ちの印象には個人差があります
スピーカーの性能はスマホでは最高レベル
「LG V60 ThinQ 5G」には、本体の上下に配置されたステレオスピーカーが搭載されていますが、音量も大きく、音質もかなり良くて、現在発売されているスマホの中でも最高レベル だと感じました。
ドルビーアトモスには対応していないんですが、サウンドエフェクトはかなり細かく設定する事ができるので、スピーカーにこだわりがある人でも使いやすいと思います。
LG V60 ThinQ 5G のベンチマークスコア
これは、実際に計測した「LG V60 ThinQ 5G」のベンチマークスコアですが、
- Antutu 8.3.4:515,580
- Geekbench 5.1.1:シングル 904 / マルチ 3,270
- Geekbench Compute:3,012
になりました。
2020年夏モデルのandroidスマホとしては 最高レベルの処理能力 になっていて、どんなゲームでもサクサク快適にプレイできると思います。
LG V60 ThinQ 5G の付属品
「LG V60 ThinQ 5G」に同梱されている付属品は、
- SIM取り出しツール
- デュアルスクリーン
- 充電コネクタ
です。
デュアルスクリーンを装着したまま充電できる「充電コネクタ」は同梱されていますが、充電器は入っていないので、持っていない場合にはあらかじめ購入しておきましょう。
LG V60 ThinQ 5G の発売日と本体価格
ドコモ版 LG V60 ThinQ 5G L-51A の発売日と本体価格
ドコモ版「LG V60 ThinQ 5G L-51A」の発売日は2020年5月11日で、本体価格は118,008円(税込)。
36回払いにした場合の毎月の請求額は3,278円で、「スマホおかえしプログラム」に加入する事で最大で3分の2の負担額となる78,672円(税込)になります。ただし、「スマホおかえしプログラム」は特典の利用時に購入した本体を ドコモに返却する必要がある ので注意。
また、5G対応機種を購入する事で「5G WELCOME割」が自動適用されるので、機種変更(契約変更)は5,500円割引割引、新規契約(のりかえ含む)なら20,000ptのdポイントが還元 されます。
ソフトバンク版 LG V60 ThinQ 5G の発売日と本体価格
ソフトバンク版の「LG V60 ThinQ 5G」の発売日は2020年5月11日で、本体価格は139,680円(税込)。
48回払いにした場合の毎月の請求額は2,910円で、「トクするサポート+」に加入する事で最大で半額の負担額となる69,840円(税込)になります。
ただし、「トクするサポート+」は利用時に購入した本体を ソフトバンクに返却する必要がある ので注意して下さい。
LG V60 ThinQ 5G の評価と感想まとめ
ココがおすすめ
- 2画面にできてかなり便利
- スピーカー性能がかなり良い
- 料理の写真が美味しそうに撮れる
- 2画面にできる専用のカバーがついてくる
ココがいまいち
- 重くてかさばる
- 顔認証がないのは不便
- 指紋認証の精度が良くない
- 電池もちは良いが2画面にするとすごく悪くなる