韓国メーカーのSamsung(サムスン)は、2019年8月7日にアメリカで行われた製品発表イベント「Galaxy UNPACKED 2019」にて、Galaxy Noteシリーズの最新モデル、
- Galaxy Note10
ギャラクシー ノートテン - Galaxy Note10+
ギャラクシー ノートテン プラス
の2機種を発表しました。
海外モデルは2019年8月23日に発売が開始されていますが、日本では「Galaxy Note10+」のみ、ドコモ、auから2019-2020年冬春モデルとして2019年10月18日に発売が開始されました。
この記事では、「Galaxy Note10+」を 実際に購入してカメラの性能や使用感などを徹底レビュー しています。
Galaxy Note10+ のカラーバリエーション
「Galaxy Note10+」のカラーバリエーションは、
- オーラブラック
- オーラホワイト(ドコモ限定)
- オーラグロー(au限定)
の3色。
ドコモ、auで1色ずつ限定色が用意されています。
オーラブラック
オーラホワイト
オーラグロー
Galaxy Note10+ のスペック詳細
Galaxy Note10+ | Galaxy Note10 | |
CPU | Snapdragon 855 | Snapdragon 855 |
外側カメラ | 約1,600万画素 約1,200万画素×2 |
約1,600万画素 約1,200万画素×2 |
内側カメラ | 約1,000万画素 | 約1,000万画素 |
ディスプレイ | 約6.8インチ(3,040×1,440) QHD+ 有機ELディスプレイ |
約6.3インチ(2,280×1,080) FHD+ 有機ELディスプレイ |
RAM / ROM | 12GB / 256GB | 8GB / 256GB |
SDカード | microSDXC(最大1TB) | 非対応 |
電池容量 | 4,300mAh | 3,500mAh |
高さ×幅×厚さ | 約162x77x7.9(mm) | 約151x71.8x7.9(mm) |
重量 | 約197g | 約168g |
「Galaxy Note10+」にはクアルコムの最新CPU「Snapdragon 855」が搭載され、RAMは12GB。
外側カメラには「Galaxy S10 / S10+」と同じ画素数のトリプルカメラが搭載され、「Galaxy Note10+」にのみTOF(Time-of-Flight)カメラが搭載され、より精度の高い背景ボケ写真が撮れるようになっています。
ディスプレイは6.8インチの有機ELディスプレイで、電池容量は4,300mAh。
海外SIMフリーモデルからスペックダウンするのではと予想されていましたが、日本版も海外モデルと同スペックとなりました。
大きな変化としては、「Galaxy S10 / S10+」までは搭載されていた イヤホンジャックとテレビ機能が今作より廃止 になっているのが印象的ですね。
Galaxy Note10+ の便利機能
Galaxy Note10+ の便利機能 | |
テザリング | 〇 |
おサイフケータイ | 〇 |
ワンセグ:フルセグ | ✕ |
赤外線通信 | ✕ |
ハイレゾ | 〇 |
ワイヤレス充電 | 〇 |
イヤホンジャック | ✕ |
Bluetooth | 〇 |
防水:防塵 | IPX5/8 : IP6X |
耐衝撃 | ✕ |
スピーカー | ステレオスピーカー |
生体認証 | 顔認証センサー 指紋認証センサー |
つづいて便利機能ですが、今作からイヤホンジャックとワンセグ/フルセグが廃止されました。
前作までは当たり前のように付いていた2機能なので、購入する場合には注意して下さいね!
Galaxy Note10+ のカメラ性能レビュー
Galaxy Note10+ のカメラスペック詳細 | ||
カメラ画素数 | 広角:約1,200万画素 超広角:約1,200万画素 望遠:約1,200万画素 インカメラ:約1,000万画素 |
|
センサーサイズ / F値 | 広角:1/2.5インチ / 1.5⇔2.4 超広角:1/3.1インチ / 2.2 望遠:1/3.5インチ / 2.1 インカメラ:1/3.2インチ / 2.2 |
|
ISO感度(最大) | 静止画:ISO3,200 動画:ISO2,500 |
|
オートフォーカス | 静止画:○ 動画:○ |
|
ズーム(最大) | 静止画:光学2倍 / デジタル10倍 動画:光学2倍 / デジタル10倍 |
|
手ブレ補正 | 外側カメラ | 静止画:光学式 動画:光学式 |
内側カメラ | 静止画:電子式 動画:電子式 |
「Galaxy Note10+」のアウトカメラには、
- 広角カメラ
- 超広角カメラ
- 望遠カメラ
の3つのカメラが搭載されていて、ユーザーはボタンひとつで簡単に撮影するレンズを切り替える事ができます。
普段は広角カメラで撮影をして、さらに全体的な写真が撮りたい場合に超広角カメラに切り替える感じですね。
3つのカメラにはそれぞれにシーン判別のAI機能が搭載されていて、人、夜景、風景など、30種類のシーンを判別してくれます。
撮影モードは、
- 食事
- ナイト(夜景)
- パノラマ
- ライブフォーカス(背景ぼけ)
- 写真
- 動画
- ライブフォーカス動画
- スーパースローモーション
- スローモーション
- ハイパーラプス(タイムラプス)
- プロ
の11種類。
プロモードでは、ISO感度やシャッタースピード、ホワイトバランスなどを自由に設定したマニュアル撮影も行えます。
撮影スピードはかなり速い
シーン判別のAI機能が搭載されている機種は、シャッターボタンを押してから撮影が終わるまでのスピードが遅い事も多いですが、「Galaxy Note10+」は撮影スピードがかなり速い ので使いやすかったです。
さすがに「ライブフォーカス」や「ナイトモード」で撮影すればスピードは遅くなりますが、普段の撮影で遅いと感じる事はほぼないですね。
「Galaxy Note10+」なら、パッパッパっと連続で撮影する習慣のある人でも快適に使用できると思います。
昼間の撮影は超高画質でキレイ
光量が多く、カメラがもっとも得意する昼間の撮影では超高画質な写真が撮れました。
シーン判別のAI機能によって空はより蒼く、樹々はより緑色が強調された写真になるので、風景などは肉眼で見た景色よりも壮大に撮れるのが楽しいですね。
見たままのカラーバランスで撮影したい場合は、画面タップで簡単にシーン判別をオフにできる のも自由度が高くて親切だと感じました。
また、視野角123°の超広角撮影も撮影してみましたが、
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同じ立ち位置で撮影しても、ボタンひとつで画角を広げられるのは便利ですよね!
初期設定では超広角撮影での歪みが発生しやすいので、気になる人は カメラ設定 → 保存オプション → 超広角形状補正 で補正をオンにしておくのがおすすめです。
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夜の撮影はスマホ最高レベルの写真が撮れる
続いて夜の撮影ですが、ライトの多い場所でも白飛びの少ない鮮明で綺麗な写真が撮影できました。
夜の撮影は主に「ナイトモード」で撮影するんですが、シャッターボタンを押してから撮影が終わるまでに4秒くらいかかる事があるので最初はビックリするかもしれないですね。
試しに、ライバル機種の「iPhone 11 Pro」や「HUAWEI P30 Pro」と比べてみましたが、
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こんな仕上がりになりました。
「Galaxy Note10+」の写真が1番白飛びを抑えて、看板の文字を鮮明に撮影できているのが確認できますよね。
さすがに「HUAWEI P30 Pro」と比べてしまうと、環境によっては「HUAWEI P30 Pro」のほうが綺麗に撮れる場面もあると思いますが、夜景の撮影に関しては世界でもトップレベルのカメラ性能 だと思います。
ズームは望遠レンズで無劣化2倍が便利!最大10まで
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「Galaxy Note10+」のアウトカメラは、ワンタッチで望遠レンズに切り替える事でほぼ無劣化の光学2倍ズームで撮影ができて、さらに最大10倍までのデジタルズーム撮影が行えます。
私の場合は撮影をしていると、このワンタッチで切り替えられる2倍ズームを使う頻度がかなり高くて便利に感じました。画質もほぼ無劣化なので使いやすい んですよね。
10倍ズームでもかなり鮮明な写真が撮れますが、2倍に比べると粗さが目立つので、ズーム撮影は3倍程度までにとどめておくと綺麗だと思います。
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料理の写真は多機能でモードが選べる
あまりカメラを使用しない人でも、SNS用に料理の写真は頻繁に撮影するという人は多いですよね。
「Galaxy Note10+」のカメラには、料理にカメラを向けてAIが認識する料理撮影のほかにも、「食事モード」という専用の撮影モードが用意されています。
違いは、通常の撮影は肉眼で見たカラーバランスに近いのに対して、「食事モード」はより鮮やかに撮影できる というところ。
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実際に撮り比べてみましたが、以前の「食事モード」は鮮やかになりすぎて不自然な写真に仕上がる事が多かった印象でしたが、今では自然な仕上がりになるように進化していて使いやすかったです。
また、「食事モード」だけの機能として「ラジアルブラー」という特定の範囲を強調させて周りをほんのりぼかすという機能もあり、雑誌に載っているような写真に仕上がる のも楽しいですね。
通常モードで撮影したり、「食事モード」にしたり、「ラジアルブラー」はオフにしてみたりと、自分好みの撮影方法を選べるというのも「Galaxy Note10+」の大きな特徴のひとつだと思います。
ライブフォーカス(背景ボケ)の精度は高め
「Galaxy Note10+」のアウトカメラには「ライブフォーカス」という、背景をぼかして被写体を強調させた写真が撮れる撮影モードがあります。
背景ボケはスマホカメラでは1番難しい技術なので多少失敗はあるものの、基本的には高画質な写真が撮れました。
Note10+のポートレートは、美肌補正をかけながら撮影できるのが特徴ですね。
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「物」のほうが精度が高い印象で、ポートレートはそれなりに失敗も多いので、念の為にライブフォーカスで撮影する場合には、しっかりと仕上がりを確認してから保存したほうが確実だと思います。
動画は昼間は高画質、夜は白飛びとカクつきが目立つ
「Galaxy Note10+」では、3つのカメラ全てで動画を撮影する事ができて、動画サイズは、
- 4K:60fps / 30fps
- フルHD:60fps / 30fps
- HD:30fps
から選ぶ事ができます。
動画の性能は、昼間の撮影はかなり高画質で手ブレ補正も優秀ですが、夜の撮影になると 白飛びとカクつきが目立ってしまって高画質とは言えない ですね。
静止画や昼間の撮影はかなり高性能なので、夜の動画は今後の進化に期待といったところです。
インカメラの自撮りは高画質で綺麗
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「Galaxy Note10+」には約1,000万画素のインカメラが搭載されていて、選べる撮影モードは、
- 通常撮影
- 広角撮影
- ライブフォーカス(背景ボケ)
の3つ。
自撮り撮影用には「美肌モード」が用意されていて、美肌アプリと同じような補正をかけられるのが特徴ですね。
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「美肌モード」で補正できる項目は、
- 肌の滑らかさ
- 肌のトーン
- 輪郭
- 目の大きさ
の4項目。
「Galaxy S10」では「鼻の幅」や「唇の厚み」も補正できましたが、「Galaxy Note10+」では削除されています。
残念ながらライブフォーカスだと「肌のトーン」以外の補正機能には対応していませんが、画質はかなり良いので、自撮り撮影を頻繁に行う人におすすめですね。
Galaxy Note10+ の特徴と使用レビュー
Galaxy Note10+ のデザインとボタン配置
「Galaxy Note10+」の素材には、高級感のある局面ガラスとアルミフレームが採用されていて、背面には上から、
- 超広角カメラ
- 広角カメラ
- 望遠カメラ
が並んでいて、その横に「フラッシュ/ライト」があります。
ディスプレイ面には画面上部に「インカメラ」と、画面下部に「指紋認証センサー」が埋め込まれています。
右側面は何もなし。
左側面には「音量キー」と「電源キー」。
本体上部には左から、
- 送話口/マイク
- 受話口/スピーカー
- SIMカードトレイ
が並んでいます。
本体下部には左から、
- 送話口/マイク
- USB Type-C接続端子
- スピーカー
- Sペン
が並んでいます。
デザインは高級感がありお洒落ですが、かなり指紋が付きやすいので注意ですね。
気になる人は試供品でクリアケースが付いているので、とりあえずでも使っておくと快適だと思います。
本体は大きくて重い
「Galaxy Note10+」は、は6.8インチの大画面で、重量も196gもある大きめサイズのスマートフォンです。
「Galaxy Note9」から画面が大きくなったのにもかかわらず軽いくなっているのは凄いですが、それでも持った印象はズッシリと重く、片手で操作するには大きすぎる印象ですね。
ノートタイプなので当然ですが、両手で操作する事を前提で購入したほうが良いと思います。
ゲームや動作は快適で発熱はそれなり
「Galaxy Note10+」には、クアルコムの最新CPU「Snapdragon 855」が搭載されているので、動作はサクサク、3Dゲームでも快適に操作できました。
発熱はゲームをしているとそれなりにありますが、普段のネット検索やSNSを使用する程度ではほとんど温度の変化は感じらないですね。
ただし、長時間ゲームをしたり、動画を撮影したりなどの大きい負荷がかかる際には「熱い」と感じる程度(42℃くらい)まで温度が上がるので注意して下さいね!
埋め込み式指紋認証の精度がいまいち
「Galaxy Note10+」の指紋認証には、ディスプレイに埋め込まれた超音波式の指紋センサーが採用されていますが、他機種の指紋センサーと比べると 認証速度と精度にムラがある と感じました。
パッと認証する事もあればワンテンポ遅い時もあり、認証に失敗する事もけっこうあるんですよね。
顔認証も同時に使用できるので困る事はほとんどありませんが、指紋認証しか使わないという人はストレスを感じる場面があると思います。
電池もちはやや良くなった
「Galaxy Note10+」には4,300mAhの大容量バッテリーが搭載されていますが、電池もちは使用頻度によって評価が分かれそう・・・。
朝100%にした充電は、適度に動画やゲームをして家に帰ってくる夜7時ごろに確認して10%~40%程度になっていて、たくさん使用した日はほとんど電池が残っていないと思えば、あまり使わなかった日は50%以上充電が残っている事もありました。
※体感なので電池もちの印象には個人差があります
大画面なので、使っている時の電池消耗は激しい印象ですね。
進化したメモ機能が便利
「Galaxy Note10+」のメモ機能には、「Sペン」を引き出すだけでロック解除をする事なくメモがとれる「画面オフメモ」の他に、「Sペン」のボタンを押しながら画面を2回トントンとすると起動する「Galaxy Notes」があります。
基本的に、書いたメモは「Galaxy Notes」で管理する事になりますが、画面を2回トントンとするだけで 通話中でもアプリの起動中でも簡単にメモがとれるのが便利 でした。
また、保存したメモは検索ですぐに呼び出す事ができ、電話番号や計算式はそれぞれ電話と電卓アプリで連携されているので、手書きなのに そのまま電話をかけたり計算をする事ができる のも便利ですね。
今作から、手書きの文字もテキスト化できるようになったので、「文字の綺麗さ」を気にする事なく使用する事ができます。
ベゼルレスはカッコイイけど使いづらい
「Galaxy Note10+」はベゼルレスデザインになっていて見た目はかなりカッコイイですが、片手で操作する際に頻繁に 親指の付け根が画面に触れてしまうのが使いづらい なと感じました。
個別に画面の一部を認識させないようにできるアプリをダウンロードすれば誤操作しないようにはできますが、不便にしておいてアプリでカバーて正直微妙ですよね。
大きいスマホなのであまり片手で操作する人はいないと思いますが、片手で操作する習慣のある人は注意ですね。
スピーカーの性能はスマホでは最高レベル
「Galaxy Note10+」には、Dolby Atmos(ドルビーアトモス)に対応したステレオスピーカーが搭載されていますが、音量も大きく、音質もかなり良くて、2019年冬モデルの中では最高レベル だと感じました。
有名音響機器メーカー「AKG」のイヤホンが同梱されているので、購入後すぐにイヤホンでも高音質な音楽を楽しむ事ができるが親切ですよね!
初期設定ではDolby Atmosはオフになっているので、使用する場合には サウンドとバイブ → サウンド詳細設定 → 音量とエフェクト からオンにしてみて下さい。
Galaxy Note10+ のベンチマークスコア
これは、実際に計測した「Galaxy Note10+」のベンチマークスコアですが、
- Antutu 7.2.3:368,428
- Geekbench 5.0.1:シングル 745 / マルチ 2,568
- Geekbench Compute:2,102
となりました。
2019年の冬時点のandroidスマホとしては最高レベルの処理能力ですね。このスコアであれば、どんなゲームでも快適にプレイできる と思います。
Galaxy Note10+ の付属品
「Galaxy Note10+」に同梱されている付属品は、
- 画面保護フィルム
- SIM取り出し用ピン
- AKGマイク付きイヤホン
- USB CtoCケーブル
- クリアケース
- ペン先交換キット
です。
写真は海外モデルなので電源アダプタが同梱されていますが、日本版には同梱されないので、持っていない場合にはあらかじめ購入しておく必要があります。
Galaxy Note10 / 10+ の発売日と本体価格
ドコモ版 Galaxy Note10+ SC-01Mの発売日と本体価格
ドコモ版「Galaxy Note10+ SC-01M」の発売日は2019年10月18日で、本体価格は121,176円(税込)。
36回払いにした場合の毎月の請求額は3,366円で、「スマホおかえしプログラム」に加入する事で最大で3分の2の負担額となる80,784円(税込)になります。
ただし、「スマホおかえしプログラム」は利用時に購入した「Galaxy Note10+ SC-01M」本体をドコモに返却する必要があるので注意して下さい。
au版 Galaxy Note10+ SCV45の発売日と本体価格
au版「Galaxy Note10+ SCV45」の発売日は2019年10月18日で、本体価格は118,800円(税込)。
本体代金を24回払いにして「かえトクプログラム」を利用する場合は79,120円にする事ができます。ただし、「かえトクプログラム」は特典の利用時に購入した本体を auに返却する必要がある ので注意して下さい。
Galaxy Note10+ の評価と感想まとめ
ココがおすすめ
- 進化したメモ機能が便利
- 世界トップレベルのカメラ性能
- 操作はサクサクでゲームにも最適
- スピーカーの性能はスマホでは最高レベル
- イヤホン&クリアケース&保護フィルムが付いている
ココがいまいち
- 発熱がそれなりにある
- 指紋認証の精度がいまいち
- 夜の動画の画質がいまいち
- ベゼルレスで誤操作してしまう
- 片手で操作するには重くて大きい