シャープは大手携帯キャリア向けの2019-2020年冬春モデルとして、
- AQUOS zero2
- AQUOS sense3
- AQUOS sense3 plus
の3機種を発表しました。
「AQUOS zero2」はゲームに特化した軽量ハイエンドモデルで、AQUOS sense3(アクオス センススリー)は性能と価格を抑えたスタンダードモデル、「AQUOS sense3 plus」はスピーカーが強化された「AQUOS sense3」の上位モデルですね。
この記事では、「AQUOS sense3」を 実際に購入してカメラの性能や使用感などを徹底レビュー しています。
AQUOS sense3 のカラーバリエーション
「AQUOS sense3」のカラーバリエーションは、
- シルバーホワイト
- ブラック
- ライトカッパー
- ディープピンク(ドコモ限定)
- ソフトピンク(au限定)
の5色。
ドコモとauで1色ずつ限定色が用意されています。
シルバーホワイト
ブラック
ライトカッパー
ディープピンク
ソフトピンク
AQUOS sense3 のスペック詳細
AQUOS sense3 のスペック | |
CPU | Snapdragon 630 |
外側カメラ | 約1,200万画素×2 |
内側カメラ | 約800万画素 |
ディスプレイ | 約5.5インチ(2,160×1,080) フルHD+ 液晶ディスプレイ |
RAM / ROM | 4GB / 64GB |
SDカード | microSDXC(最大512GB) |
電池容量 | 4,000mAh |
高さ×幅×厚さ | 約147x70x8.9(mm) |
重量 | 約167g |
「AQUOS sense3」にはクアルコムの「Snapdragon 630」が搭載されていて、RAMは4GB。
アウトカメラには1,200万画素の標準カメラと広角カメラが搭載され、インカメラは800万画素のカメラになっています。ディスプレイはフルHD+の省エネIGZOディスプレイを採用。
電池容量は大容量の4,000mAhのバッテリーが搭載されました。
スタンダードモデルなので処理能力はかなり低いものの、RAMもしっかり4GBが搭載され、デュアルカメラには広角カメラを採用と、かなりコストパフォーマンスの良いスペックになっていますね。
また、電池もちの良かった前作「AQUOS sense2」から、さらに1,300mAhも電池容量が増えた事で、数値上では ここ数年で発売されたスマホの中ではダントツの電池もち を実現しています。
AQUOS sense3 の便利機能
AQUOS sense3 の便利機能 | |
テザリング | 〇 |
おサイフケータイ | 〇 |
ワンセグ:フルセグ | ✕:✕ |
赤外線通信 | ✕ |
ハイレゾ | 〇 |
ワイヤレス充電 | ✕ |
イヤホンジャック | 〇 |
Bluetooth | 〇 |
防水:防塵 | IPX5/8 : IP6X |
耐衝撃 | 〇 |
スピーカー | モノラルスピーカー |
生体認証 | 顔認証センサー 指紋認証センサー |
つづいて便利機能ですが、前作同様ワンセグ使えない事とイヤホンジャックが搭載されているのが大きな特徴ですね。
防水・防塵にもしっかり対応していて、生体認証は指紋だけでなく顔認証も搭載されているので、かなり使いやすいと思います。
AQUOS sense3 のカメラ性能レビュー
AQUOS sense3 のカメラスペック詳細 | ||
カメラ画素数 | 標準:約1,200万画素 広角:約1,200万画素 インカメラ:約800万画素 |
|
センサーサイズ / F値 | 標準:1/2.8インチ / 2.0 広角:1/2.8インチ / 2.4 インカメラ:1/4.0インチ / 2.2 |
|
ISO感度(最大) | 静止画:ISO4,200 動画:ISO4,200 |
|
オートフォーカス | 静止画:○ 動画:○ |
|
ズーム(最大) | 静止画:デジタル8倍 動画:デジタル8倍 |
|
手ブレ補正 | 外側カメラ | 静止画:電子式 動画:✕ |
内側カメラ | 静止画:✕ 動画:✕ |
「AQUOS sense3」のアウトカメラには、
- 標準カメラ
- 広角カメラ
の2つのカメラが搭載されていて、ユーザーはボタンひとつで簡単に撮影するレンズを切り替える事ができます。
普段は標準カメラで撮影をして、さらに全体的な写真が撮りたい場合に広角カメラに切り替える感じですね。2つのカメラにはそれぞれにシーン判別のAI機能が搭載されていて、人物、料理、夕景など、9種類のシーンを判別してくれます。
撮影モードは、
- 写真
- ビデオ
- タイムラプス
- ポートレート
- マニュアル
の5種類。
マニュアルモードでは、ISO感度やシャッタースピード、ホワイトバランスなどを自由に設定した撮影も行えます。
撮影スピードが遅い
実際に「AQUOS sense3」のカメラで撮影していて、まず最初に感じた点は撮影スピードが遅いということ。
シャッターを押してから次の撮影ができるようになるまで1.5~3秒くらい でしょうか。
価格の安いスタンダードモデルなので仕方のない部分ですが、連続でシャッターを切る習慣のある人はストレスに感じるかもしれません。
昼間の撮影は綺麗に撮れる
光量が多く、カメラがもっとも得意する昼間の撮影では自然なカラーバランスで綺麗な写真が撮れました。
こういった風景の写真にAIは適用されないので、見たままの景色を撮影できる感じですね。
広角カメラでも撮影してみましたが、
※クリックで拡大できます
こちらは 不自然に感じるほどの歪みが発生する ので実用的なレベルではないかもしれません。
「AQUOS sense3」には歪み補正機能がないので、広角カメラが付いているからという理由で購入してしまうと後悔しそうですね。
標準カメラであればしっかりと綺麗な写真が撮れるので、広角カメラはオマケ程度に考えたほうが使いやすいと思います。
夜の撮影は白飛びとザラつきが目立つ
続いて夜の撮影ですが、白飛びやザラつきが目立ってしまって高画質とは言えない と思います。
夜の撮影はハイスペックモデルでも難しい環境なので、スタンダードモデルだと仕方がない部分ですけどね。
試しにライバル機の「Galaxy A20」と比べてみましたが、
※クリックで拡大できます
さすがに価格が1万円安い「Galaxy A20」に比べればしっかりと撮れていますよね!
「AQUOS sense3」の夜のカメラ性能はけして高画質ではありませんが、スタンダードモデルとしては価格なりの性能になっていると感じました。
ズームは最大8倍までのデジタルズーム
※クリックで拡大できます
「AQUOS sense3」のアウトカメラでは、最大で8倍までのデジタルズーム撮影が行えます。
デジタルズームは倍率を上げるほど画質は落ちていくので、綺麗に残すならズームは3倍程度までがおすすめ。
2倍程度なら通常撮影とほとんど変わらない画質で撮影する事ができました。
料理の写真は明るく綺麗に撮影できる
あまりカメラを使用しない人でも、SNS用に料理の写真は撮影するという人は多いですよね。
「AQUOS sense3」のカメラは、AIが料理を認識する事でより鮮やかに撮影する事ができます。
このAIの効果は絶大で、AIを切った状態で撮影した写真と比べると、
※クリックで拡大できます
こんなに違います。
この写真は店内が薄暗いお店で撮影したものですが、AIによって明るく鮮やかに撮影できている事がわかりますよね!
「AQUOS sense3」のカメラは、料理を頻繁に撮影する人におすすめ。
料理撮影に関してはハイエンドモデルにも負けない性能 だと思います。
ポートレート撮影は精度が良くない
次に、背景をぼかしたポートレート撮影です。
「AQUOS sense3」には人物にピントを合わせる事で背景をぼかせる「ポートレートモード」が搭載されています。
ただし、「ポートレートモード」で撮影しても背景がぼけていなかったり、ぼけている部分とぼけていない部分が混在していて汚くみえてしまう事があったりと、精度はいまいちだと感じました。
そもそも、背景ぼけはハイエンドモデルでも綺麗に撮れる機種は少なくて、スタンダードモデルに「ポートレートモード」が搭載されている事自体珍しいので仕方がない部分ですけどね・・・。
また、ポートレートモードは「物」にピントを合わせる事もできなくなるので、使用する場合は綺麗に撮れるまで根気よく撮影したほうが良いと思います。
動画は手振れが目立つ
※動画のレビューは3:58~です
「AQUOS sense3」では、標準、広角の両方のカメラで動画を撮影する事ができ、動画サイズは、
- 4K / 30fps
- フルHD / 30fps
- HD / 30fps
- 1,920×960
- 1,440×1,080
- 1,080×1,080
から選ぶ事ができます。
ただし、全ての動画サイズで手ブレ補正が使えない ので注意ですね。
動画自体は高画質に撮影する事ができるので手ブレ補正がないのが勿体無い印象ですが、立ち止まって撮影する事が前提になると思います。
インカメラの自撮り撮影は高画質で機能も充実
※クリックで拡大できます
「AQUOS sense3」には約800万画素のインカメラが搭載されていて、自撮りの撮影時には背景をぼかしたり輪郭や目の大きさを補正できる「AQUOS beauty」という機能があります。
「AQUOS beauty」で補正できる項目は、
- 背景ぼけ
- 美肌
- 小顔
- 色合い
- 明るさ
- 目の大きさ
の6つ。
※クリックで拡大できます
それぞれに強弱を設定する事ができるので、かなり使いやすかったです。
画質もすごく良いので、自撮り写真を綺麗に撮りたい人や、細かな設定をしたい人におすすめですね。
AQUOS sense3 の特徴と使用レビュー
AQUOS sense3 のデザインとボタン配置
「AQUOS sense3」には、背面と側面が一体化したアルミ素材が採用されていて、背面には上から、
- 標準カメラ
- 広角カメラ
- モバイルライト
が並んでいて、おサイフケータイは2つのカメラの間にあります。
ディスプレイ面には画面上部に左から、
- インカメラ
- 受話口/スピーカー
- 近接/明るさセンサー
- 着信/充電ランプ
があって、本体下部に指紋センサーがあります。
右側面には「音量キー」と「電源キー」。
左側面は「SIMカードトレイ」のみ。
本体上部には「イヤホンジャック」。
本体下部には、
- USB Type-C接続端子
- 送話口/マイク
が並んでいます。
外観は高級感はありませんが、やすっぽさもなく、アンテナが目立って少しメカメカしい印象ですね。
持ちやすいけどちょっと重い
「AQUOS sense3」は、前作「AQUOS sense2」から大幅にバッテリー容量が増えた影響からか、本体が0.5mm厚くなり、重量も12g重くなりました。
持った印象では厚さはそれほど気にならなかったものの、ズシッとした重みはあって、前作までの 薄くて軽い印象ではなくなっていたのが残念 な部分でした。
167gはちょうど体感的に重く感じるかどうかの境目みたいな印象があるので、人によっては明確に「重い」と感じるかもしれません。
指紋認証と顔認証が両方あって使いやすい
「AQUOS sense3」にはロック解除する生体認証として、指紋認証と顔認証の両方が搭載されています。
価格の安いスタンダードモデルだと、指紋認証と顔認証のどちらかしか搭載されない場合が多いですが、両方あるのはやっぱり便利ですよね!
認証スピードはやや遅いですが、十分快適に使えるレベルだと感じました。
発熱はほとんど感じられない
「AQUOS sense3」は処理能力が控えめなCPUを搭載しているせいか、使用していて発熱を感じる事はほとんどありませんでした。
動画撮影やゲームをプレイ時に若干温かくなる事はありますが、「熱い」と感じるほどの発熱はないですね。
ハイエンドモデルでゲームをプレイすると40°くらいまでは熱くなるので、発熱が気になる人には最適かもしれません。
操作中の反応はワンテンポ遅い
「AQUOS sense3」には処理能力の低いCPUが搭載されているので、やっぱりアプリの起動やネット検索などの動作は ハイエンドモデルと比べるとワンテンポ遅い です。
サクサク操作できるって感じではないので注意ですね。
ゲームも動作の軽いものであれば問題なくプレイできますが、高画質ゲームだと読み込みがかなり遅かったりカクつく事があると思います。
電池もちは最高レベル
「AQUOS sense3」の電池容量は4,000mAhで、「AQUOS sense2」から1,300mAhも増量された事により、電池もちは現在発売されているスマホの中でも最高レベルになっています。
朝100%にした充電は、適度に動画やゲームをしても家に帰ってくる夜7時ごろに確認して50%以上ある事が多く、ほとんど使わなかった日は90%以上残っている日もありました。
※体感なので、電池持ちの印象には個人差があります
実際に使っていても電池もちの良さは体感できるので、スマホを選ぶ基準で「電池もちの良さ」を重視している人におすすめです。
スピーカー性能が低め
「AQUOS sense3」には本体上部にひとつだけスピーカーがあるモノラルスピーカーが採用されていますが、少し籠もったような音質になっていて、スピーカーの性能は低めだと感じました。
音割れもなく、「AQUOS sense2」に比べれば音量も大きくなっているので進化はしていると思いますけどね。
動画を観たり、音楽を聴く際に困るレベルでは全然ありませんが、音質にこだわりのある人は注意して下さい。
AQUOS sense3 のベンチマークスコア
これは、実際に計測した「AQUOS sense3」のベンチマークスコアですが、
- Antutu 8.0.2:114,747
- Geekbench 5.0.2:シングル 177 / マルチ 1,006
- Geekbench Compute:485
となりました。
廉価モデルのスマホだけに処理能力はかなり低めですね。
できないというわけではありませんが、ゲームをプレイする場合には 読み込みが遅かったり、動作が重くなる場合がある と思うので注意して下さい。
AQUOS sense3 の付属品
「AQUOS sense3」に同梱されている付属品は、
- クイックスタートガイド
- お願いと注意事項
のみ。
本体を充電するのに必要な「USB Type-C ACアダプタ」は同梱されていないので、持っていない場合にはあらかじめ購入しておきましょう。
AQUOS sense3 の発売日と本体価格
ドコモ版 AQUOS sense3 SH-02Mの本体価格
ドコモ版「AQUOS sense3 SH-02M」の発売日は2019年11月1日で、本体価格は31,680円(税込)。
36回払いにした場合の毎月の請求額は880円で、「スマホおかえしプログラム」には加入できない機種なので注意して下さい。
au版 AQUOS sense3 SHV45の発売日と本体価格
au版「AQUOS sense3 SHV45」の発売日は2019年11月2日で、本体価格は36,720円(税込)。
本体代金を24回払いにして「かえトクプログラム」を利用する場合は29,440円にする事ができます。ただし、「かえトクプログラム」は特典の利用時に購入した本体を auに返却する必要がある ので注意して下さい。
UQモバイル版 AQUOS sense3 の発売日と本体価格
UQモバイル版の「AQUOS sense3」の発売日は2019年11月8日で、本体価格は35,640円(税込)。
現在UQモバイルでは機種代金割引を行っていて、すべての契約で 10,800円の割引 が受けられます。
AQUOS sense3 の評価と感想まとめ
ココがおすすめ
- 電池もちがスマホ最高レベル
- 本体価格が安くてコスパが良い
- 料理の写真が綺麗に撮影できる
- 自撮り撮影が高画質で機能も充実
- 指紋認証と顔認証が両方あって使いやすい
ココがいまいち
- 広角カメラの歪みが目立つ
- カメラに手振れ補正がない
- 持ちやすいけどちょっと重い
- 操作中の反応はワンテンポ遅い
- 夜のカメラ撮影は白飛びとザラつきが目立つ