LG it LGV36(エルジー イット)は韓国メーカーのLG Electronics(エルジーエレクトロニクス)が製造するスタンダードモデルスマホ。
auから2018-2019年冬春モデルとして2018年11月9日に発売されました。
この記事では、「LG it LGV36」を実際に購入してカメラの性能や使用感などを徹底レビューしているので、購入を検討している人はぜひ参考にしてみて下さい。
LG it LGV36 のカラーバリエーション
「LG it LGV36」のカラーバリエーションは、
- メタリックレッド
- パールホワイト
- モロッカンブルー
の3色です。
LG it LGV36 のスペック詳細
「LG it LGV36」のスペック詳細 | |
CPU | Snapdragon 425 |
外側カメラ | 約1,300万画素 |
内側カメラ | 約500万画素 |
ディスプレイ | 約5.0インチ HD(1,280×720) |
RAM / ROM | 3GB / 32GB |
SDカード | microSDXC(最大400GB) |
電池容量 | 2,500mAh |
連続待受(LTE) | 約330時間 |
高さ×幅×厚さ | 約145x72x8.0(mm) |
重量 | 約140g |
「LG it LGV36」には、クアルコムのCPU「Snapdragon 425」が搭載され、RAMは3GB。
カメラは外側に約1,300万画素、内側に500万画素のシングルカメラを搭載して、ディスプレイは約5.0インチのHDディスプレイですね。
便利機能もほぼ搭載されておらず、全体的にスペックがかなり低く抑えられている事がわかります。
60歳以上の人が割引となるキャンペーン「カケホ割60」に申し込む人は対象機種が限定されているので仕方ありませんが、その他の人は余程の理由がない限りは同じ本体価格で2018-2019年冬春モデルとして発表された「AQUOS sense2」のほうがおすすめ。
正直、このスペックであれば32,400円(税込)でも高いと思います。
LG it LGV36 のカメラ性能レビュー
LG it LGV36のカメラスペック詳細 | ||
カメラ画素数 | 外側カメラ:約1,300万画素 内側カメラ:約500万画素 |
|
F値 | 外側カメラ:未発表 内側カメラ:未発表 |
|
オートフォーカス機能 | 静止画:○ 動画:○ |
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ズーム(最大) ※外側カメラのみ |
静止画:デジタル4倍 動画:デジタル4倍 |
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ISO感度(最大) | 静止画:未発表 動画:未発表 |
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手ブレ補正機能 | 外側カメラ | 静止画:× 動画:× |
内側カメラ | 静止画:× 動画:× |
約1,300万画素のシングルカメラ
「LG it LGV36」には約1,300万画素のアウトカメラが搭載されています。
逆光や黒つぶれにも強いHDR(ハイダイナミックレンジ)機能も搭載され、明暗差にも強いカメラになっているようですね。
これは昼間の東京周辺の様子を撮影した写真。
昼間の光が多い環境はカメラが最も得意な環境のはずですが、全体的に肉眼で見た景色よりも薄い印象になってしまいました。
※クリックで拡大できます
試しに「AQUOS sense2」と撮り比べてみましたが、「LG it LGV36」のほうは薄いというか全体的に白っぽくなっているのがわかりますよね。
他機種と比べなければ違和感は感じないかもしれませんが、けして高画質とは言えないと思います。
夜の撮影
昼間の写真の仕上がりの時点で予想はしていましたが、夜の撮影ではかなりザラつきや白飛びが目立つ結果となりました。
夜の撮影はハイエンドモデルでも綺麗に撮れる機種は限られてくるので、スタンダードモデルでは仕方のない部分ではありますけどね・・・。
※クリックで拡大できます
こちらも「AQUOS sense2」と比較。
同じスタンダードモデルと比べても、「LG it LGV36」はワンランクカメラの性能が低い事がわかります。
ズーム撮影
※クリックで拡大できます
「LG it LGV36」のアウトカメラでは、最大で4倍までのデジタルズーム撮影が行えます。
ズーム倍率が控えめなので画質の粗さは目立ちませんが、2倍以上になると全体的に色が薄くなっていくのが気になりました。
実際に撮影した印象だと、綺麗に残すなら2倍ズームが限界かなという感じです。
料理の撮影
スマホで写真を撮る習慣のない人でも、料理の写真は頻繁に撮影するという人は多いですよね。
「LG it LGV36」での料理撮影は、肉眼で見たカラーバランスをそのまま再現してくれる印象です。
ただし、薄暗い店内で撮影する時は注意。
※クリックで拡大できます
「LG it LGV36」は良くも悪くも肉眼で見た印象そのままで撮れてしまうので、なるべく明るい場所を探して撮影したほうが良いと思います。
スタンダードモデルでも料理の撮影は鮮やかに撮れる機種が増えていますが、「LG it LGV36」には搭載されていません。
動画撮影
「LG it LGV36」の動画撮影では、
- フルHD / 30fps
- HD / 30fps
の2つの解像度から動画サイズを選ぶ事ができます。
動画は「AQUOS sense2」と比較したものですが、両機種ともに画質はスタンダードモデルとは思えないくらい綺麗ですよね。
ただし、手ブレ補正は搭載されていないので注意。
手持ち撮影だとブレブレになっていまうので、立ち止まって撮影する事が前提の機種だと思います。
インカメラの自撮り撮影
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約500万画素のインカメラには、「チーズ」や「スマイル」など、声をかける事でシャッターを切れる「ボイスシャッター」機能や、カメラに手のひらをかざして握る事でシャッターが切れる「ジェスチャーショット」が搭載されています。
画質は約500万画素にしては悪くないなという印象ですね。
ただし、日が当たる場所では白っぽくなってしまい、室内では暗い仕上がりになるなど、使い勝手はあまり良くありませんでした。
なかなか思い通りの仕上がりにならないので、自撮りを楽しみたい人が購入すると後悔するかもしれません。
LG it LGV36 の特徴と使用レビュー
テザリング | 〇 |
おサイフケータイ | × |
ワンセグ:フルセグ | ×:× |
赤外線通信 | × |
ハイレゾ | × |
ワイヤレス充電 | × |
イヤホンジャック | 〇 |
Bluetooth | Bluetooth4.2 |
防水:防塵 | ×:× |
スピーカー | モノラルスピーカー |
生体認証 | × |
LG it LGV36 のデザイン
「LG it LGV36」のデザインには、コーナーがラウンドしたアルミ素材が採用され、背面には上部から、
- アウトカメラ
- フラッシュ
- 電源キー
が並び、下部に「スピーカー」が搭載されています。
ディスプレイ面には画面上部に左から、
- インカメラ
- 近接/照度センサー
- 受話口
ですね。
右側面にはボタン配置なし。
左側面は「音量キー」のみ。
本体上部には「サブマイク」。
本体下部には左から、
- イヤホンジャック
- micro USB 接続端子
- 送話口/マイク
が配置されています。
背面の素材は指紋が付きづらい設計になっているので、ケースを付けない人でも快適に使用できると思います。
軽くて持ちやすい
「LG it LGV36」は、薄めの本体サイズに軽量設計なのでかなり持ちやすいです。
私は個人的に片手で操作できるスマホが好きなので、女性でもラクラクと片手で持てる140gの本体デザインが気に入りました。
手が小さい人や、同じように片手で操作できるスマホが好きな人におすすめです。
auかんたんガイド
「LG it LGV36」には、スマートフォンの基本操作から練習できる「auかんたんガイド」が搭載されています。
項目は、
- 電話
- メール
- カメラ
- インターネット
などの基本的な操作から、「LINE」や「地図」の操作方法まで、かなり幅広く練習する事ができるので、スマホの初心者でも安心して使用できるように設計されています。
ヒマな時は「auかんたんガイド」を何となく操作しているだけでスマホに詳しくなれるのが嬉しいですね!
スマートドクター
「スマートドクター」は、本体の動作が鈍くなったり電池の減りが早く感じる場合などに、端末の状態を診断して最適化してくれる機能。
実際に起動させてみましたが、普段は1.42GBのRAMを使用して1.62GBの空き容量がある事や、現在12.82GBのROMを使用している事がわかりました。
androidスマホとしては、RAMの使用量が少ないですね。
スマホの事はよくわからないという人も、「端末の最適化」を押せば無駄なファイルや起動中のアプリを停止させて空き容量を作ってくれるので使いやすいと思います。
交換式の電池パック
「LG it LGV36」は電池パックを取り外して交換する事のできるスマートフォンです。
ちょっと前までは、全ての機種でこのタイプのバッテリーだったんですが、現在ではかなり珍しくなりましたね。
バッテリーの経年劣化で電池持ちが悪くなった場合でも、簡単に電池パックが交換できるので便利だと思います。
電池持ちはあまり良くない
「LG it LGV36」には2,500mAhのバッテリーが搭載されています。
実際に使用してみての電池持ちの印象は、可もなく不可もなくといったところ。
朝100%にした充電は、適度に動画を観たりアプリを使用して、家に帰ってくる夜7時ごろに確認して20%~30%くらいになっていますね。
十分快適に使用できるレベルですが、電池持ちの良い機種が多いスタンダードモデルとしては電池持ちはあまり良くないと思います。
LG it LGV36 のベンチマークスコアと発熱テスト
これは、実際に計測した「LG it LGV36」のベンチマークスコアですが、
- Antutu 7.1.1:39,214
- Geekbench 4.3.1:シングル 614 / マルチ 1,662
- Geekbench Compute:1,424
となりました。
処理能力はかなり低いですね。
ゲームだけでなく、ネット検索などをする際にもワンテンポ動作が遅いのが実感できるレベルです。
バッテリー温度と発熱テスト
これは、「LG it LGV36」に大きな負荷をかけ続けてパフォーマンスの安定性を計測する「ストレステスト」を行った際のバッテリー温度をグラフ化したもの。
1回目のテストは「LG it LGV36」をほとんど使用していない状態から始めましたが、バッテリー温度は25度くらいからスタートして34度まで上昇しました。
2回目のテストは1回目のテストの直後に行い、本体が33度くらいの熱を持った状態からスタートしましたが、10分程度で35度になり、それ以上上昇する事はありませんでした。
ハイエンドモデルは43度前後までバッテリー温度が上昇しますから、35度であれば発熱はまったく気にしなくてよいと思います。
ゲームアプリで動作テスト
最後に動作テストとして、最新3Dゲームで有名な「PUBGモバイル」をプレイしてみました。
グラフィック設定は、
- クオリティ:標準
- フレーム設定:中
- グラフィックの自動調整:無効
です。
「LG it LGV36」のほうで調整されているらしく、高スペック機種では選択できたクオリティ「HDR」やフレーム設定「高・ウルトラ」などは選択できないようになっていました。同様の事が他のゲームアプリでもあると思うので注意ですね。
実際にプレイしてみましたが、カクついてしまってスムーズにプレイする事ができませんでした。
画質を最低にしたり、2Dの軽いゲームであればなんとかプレイする事はできますが、ゲームをする習慣がある人には向かないと思います。
LG it LGV36 の付属品
「LG it LGV36」に付属されている備品は取扱説明書のみ。
本体を充電するのに必要な「micro USB ACアダプタ」は入っていないので、持っていない場合にはあらかじめ購入しておきましょう。
パソコンにつないで写真などを管理したい場合には、「micro USB ケーブル」と「アダプタ」が切り離せるタイプを購入すると便利ですよ。
LG it LGV36 の本体価格
新規/機種変更/乗り換え(MNP) | |
本体価格 | 32,400円 (1,350円×24) |
毎月割 | -8,424円 (-351円×24) |
実質負担金 | 23,976円 (999円×24) |
※上記の価格は2018年11月現在の金額です。時期によって本体価格と割引金額は変動するので注意して下さい。
au版「LG it LGV36」の発売日は2018年11月9日で、本体価格は32,400円(税込)。
購入する場合には「毎月割」という割引が適用され、ユーザーが実際に支払う金額は「毎月割」を引いた「実質負担金」となります。
また、「ピタットプラン/フラットプラン」で申し込む場合は、「毎月割」が発生しないかわりに「アップグレードプログラムEX」に加入する事ができ、最大で半額の本体価格になります。
LG it LGV36 の評価と感想まとめ
ココがおすすめ
- 軽くて持ちやすい
- スマホ初心者に安心設計
- 電池パックが手軽に交換できる
ココがダメ
- 反応が全体的に遅い
- 電池持ちはあまり良くない
- カメラに手ブレ補正がない
- ゲームのプレイには向かない
- カメラ性能が全体的に他機種に劣る