国内メーカーの京セラが2018年夏モデルとして新機種「DIGNO J」を発表しました。
取り扱いはソフトバンクのみとなっていて、スペックや性能を落としている分だけ価格も安くなっているのが特徴。
この記事では「DIGNO J」を実際に使用して、カメラの性能や特徴などを徹底レビューしているので、購入を検討している人はぜひ参考にしてみて下さい。
「DIGNO J」のカラーバリエーション
「DIGNO J」のカラーバリエーションは、
- アクアブルー
- チャコールブラック
- パールホワイト
の3色です。
アクアブルー
チャコールブラック
パールホワイト
「DIGNO J」のスペック詳細
DIGNO Jのスペック詳細 | |
CPU | Snapdragon 430 |
外側カメラ | 約1,300万画素 |
内側カメラ | 約500万画素 |
ディスプレイ | 約5.0インチ フルHD(1,920×1,080) |
RAM / ROM | 3GB / 32GB |
SDカード | microSDXC(最大256GB) |
電池容量 | 2,600mAh |
連続通話(LTE) | 約1,010分 |
連続待受(LTE) | 約640時間 |
高さ×幅×厚さ | 約145x72x8.4(mm) |
重量 | 約130g |
CPUは「Snapdragon 430」、RAMが3GBという事で処理能力はかなり低め。
カメラの画素数はアウトカメラが約1,300万画素、インカメラが約500万画素で、こちらも2018年夏モデルの中では最低レベルとなります。
ただし、ディスプレイはフルHDの綺麗な画面が楽しめるようになっていて、電池持ちもかなり良いですね。
全体的に低めのスペックになっていますが、3万円程度の本体価格を考慮すれば平均スペックといったところでしょうか。
「DIGNO J」のカメラ性能レビュー
約1,300万画素のアウトカメラ
「DIGNO J」には約1,300万画素のアウトカメラが搭載されていて、撮影モードは、
- おまかせ
- マニュアル
- エフェクト
- タイムラプス
- 夜景
- スポーツ
の6種類。
写真は基本的に「おまかせモード」で撮り、AIが被写体に合わせて最適な設定を選んでくれます。
また、「マニュアルモード」にすれば、明るさやISO感度、ホワイトバランスなどを好みの設定にする事も可能です。
明るい場所での撮影
これは昼間の東京駅周辺を撮影した写真ですが、肉眼で見た景色よりも全体的に少し暗い仕上がりになっているのが気になりました。
※クリックで拡大できます
「iPhone 6s」と比べても、やっぱり「DIGNO J」のほうが全体的に暗いですよね。
日向での撮影であればそれほど気にならないんですが、日陰になると「暗い」と感じるレベルだと思います。
ズーム撮影
※クリックで拡大できます
ズーム撮影は、公式サイトを確認しても説明書を見ても詳細が書いていないので画質で判断するしかありませんが、たぶん最大で4倍までのデジタルズームだと思われます。
※間違っていたらゴメンナサイ
画質は拡大すればするほど粗くなっていくので、2倍程度に抑えておくのがおすすめですね。
料理の撮影
これは薄暗いカフェで撮影した料理の写真です。
昼間の撮影で全体的に暗い仕上がりだったので、薄暗い店内での撮影は心配でしたが、美味しそうに撮れてますよね。
特別に料理に最適化された設定になるわけではありませんが、問題なく綺麗に撮影できると感じました。
エフェクトモード
※クリックで拡大できます
カメラの「エフェクトモード」がちょっと楽しかったので紹介。
「エフェクトモード」は、写真に様々な効果をプラスできる機能ですが、色鉛筆で書いたように加工できたり、水彩画のようなタッチになったりと、被写体によってはかなり印象の違う写真になって面白かったです。
ブログやSNSで個性的な写真を載せたい時などは便利かもしれませんね。
インカメラの自撮り撮影
※クリックで拡大できます
「DIGNO J」には、約500万画素のインカメラが搭載されています。
画質に関しては、ちょっと粗さが目立つのが気になりました。補正機能なども搭載されていないので、インカメラの性能は「最低限必要なレベル」といった感じですね。
自撮り撮影を楽しみたいという人は注意して下さい。
「DIGNO J」の特徴と使用レビュー
「DIGNO J」の機能 | |
テザリング | 〇 |
おサイフケータイ | × |
ワンセグ:フルセグ | ×:× |
赤外線通信 | 〇 |
ハイレゾ | × |
ワイヤレス充電 | × |
イヤホンジャック | 〇 |
Bluetooth | Bluetooth4.2 |
防水:防塵 | IPX5/IPX7:IP5X |
スピーカー | モノラルスピーカー |
生体認証 | × |
「DIGNO J」のデザイン
「DIGNO J」のディスプレイ面には上部に、
- 近接センサー
- 赤外線ポート
- 通知 / 充電ランプ
- 受話口 / スピーカー
- インカメラ
が搭載されていて、下部はまっさらで物理ボタンがないデザイン。
背面には「アウトカメラ」と「モバイルライト」が縦に並んでいます。
側面右側には音量キーと電源キー。
側面左側はSIMカードトレイのみ。
上部にはイヤホンジャック。
下部には左から、
- ストラップホール
- 送話口
- USB Type-C ポート
が並んでいます。
軽い本体重量
「DIGNO J」の本体重量は、現在発売されているスマホの中でも最軽量レベルの130g。
とにかく軽くて持ちやすいので、片手でスマホを操作したい人におすすめです。
特に、大きくて重いハイスペック機などを操作した後だと、やっぱりスマホは軽いほうが良いなと実感させられますね。
全体的に動作が重い
本体重量が軽く持ちやすいデザインな反面、操作に関しては重く「モッサリ」した感じに・・・。
気にならない人は気にならないかもしれませんが、カメラの起動やネット検索など、何をするにもワンテンポ動作が遅れる印象ですね。
処理能力の低いCPU「Snapdragon 430」を搭載した廉価モデルスマホなので、操作時のレスポンスの悪さは承知で購入したほうが良いと思います。
電池持ちは最高レベル
「DIGNO J」には2,600mAhのバッテリーが搭載されていて、連続待受は640時間と現在発売されているスマホの中でも最高レベルです。
実際に使用していても明らかに電池持ちが良いので、「電池持ち」にこだわる人におすすめ。
2,600mAhはけして大容量バッテリーというわけではありませんが、性能が低い分だけ消費電力も低い事と、京セラの省エネ技術によるものだと思われます。
耐衝撃性能
「DIGNO J」は、米国国防総省が制定した「MIL-STD-810G」に準拠した落下テストをクリアし、
ディスプレイには京セラ独自の特許技術「ハイブリッドシールド」が採用された衝撃に強いスマホになっています。
防水・防塵機能も搭載されているので、普段スマホを汚しやすいと感じている人でも安心して使用する事ができます。
ストラップホール
「DIGNO J」は、ストラップホールが本体に配置されている数少ないスマホのひとつ。
スマホにストラップを直接付けたい人にとっては嬉しい機能ですよね!
「DIGNO J」のベンチマークスコアと発熱テスト
これは、実際に計測した「DIGNO J」のベンチマークスコアですが、
- Antutu 7.1.0:56,523
- Geekbench 4.3.0:シングル 678/マルチ 2,225
となっています。
2018年の夏モデル時点で評価するなら、処理能力はandroidスマホの中でも最低レベル。
ゲームはもちろん、ネット検索であってもサクサク動作するという事はないので、注意して下さいね!
「DIGNO J」のバッテリー発熱テスト
これは、「DIGNO J」に大きな負荷をかけ続けてパフォーマンスの安定性を計測する15分間の「ストレステスト」を行った際のCPUパフォーマンスとバッテリー温度をグラフ化したもの。
1回目のテストでは、バッテリー温度は41度まで上昇し、2回目はバッテリー温度が40度くらいの熱を持った状態からスタートしましたが、バッテリー温度は42度まで上がったものの、それ以上上がる気配を見せずに終了となりました。
テスト結果を見る限り、「DIGNO J」のバッテリー温度は42度前後までしか上昇しないように設計されているようですね。
ゲームアプリで動作テスト
最後に動作テストとして、最新3Dゲームで有名な「PUBGモバイル」をプレイしてみました。
グラフィック設定は、
- クオリティ:標準
- フレーム設定:中
- グラフィックの自動調整:無効
です。
「DIGNO J」のほうで調整されているらしく、高スペック機種では選択できたクオリティ「HDR」やフレーム設定「高・ウルトラ」などは選択できないようになっていました。同様の事が他のゲームアプリでもあると思うので注意ですね。
実際にプレイしてみた印象としては、全然ダメ!
読み込みにもかなり時間がかかり、画面はカクカクでまともにプレイできる環境ではありませんでした。
負荷の少ない2Dゲームであれば、普通にプレイできる作品もあると思いますが、基本的にゲームをする人が「DIGNO J」を購入すると後悔する事になると思います。
「DIGNO J」の付属品
「DIGNO J」の箱の中には本体だけが入っていて、付属されている備品はなし。
本体を充電するのに必要な「USB Type C ACアダプタ」も入っていないので、持っていない場合にはあらかじめ購入しておきましょう。
パソコンにつないで写真などを管理したい場合には、「USB Type C ケーブル」と「アダプタ」が切り離せるタイプを購入すると便利ですよ。
「DIGNO J」の発売日と価格
機種名 | 新規/乗り換え/機種変更 |
本体価格 | 30,720円 (1,280円×24) |
月月割 | -14,400円 (-600円×24) |
実質負担金 | 16,320円 (680円×24) |
「DIGNO J」の発売日は2018年7月6日で、本体価格は30,720円(税込)。
「月月割」の割引が適用されるのは、機種変更で24回払いを選び、現在利用中の旧プランを継続した場合のみ。その他のプランでは、端末代金の支払いを48回払いにして「半額サポート for android」を適用させる事で、25カ月目以降の機種変更時に最大で半額にする事ができます。
ただし、「半額サポート for android」が適用されるのは25カ月目以降に機種変更をした場合のみで、その場合も購入した「DIGNO J」は回収されるので注意して下さい。
「DIGNO J」の評価と感想
「DIGNO J」は、国内メーカーの京セラが製造する性能と価格を抑えた廉価モデルスマホ。
実際に使用してみた感想としては、カメラ性能も処理能力もかなり低く、普段からあまりスマホを使用しない人用のスマホといった印象ですね。
特に、処理能力はゲームだけでなく、ネット検索やカメラ起動の際にもワンテンポ遅れるほど動作が遅いので、頻繁にスマホを使用する人だとストレスになると思います。
また、機能面でも生体認証やおサイフケータイが使用できないので、3万円前後の廉価モデルスマホの中でもコストパフォーマンスは良いとは言えないでしょう。
乗り換えの特価価格であれば一括0円になるのでお得感はありますが、「半額サポート for android」を使用して実質半額の15,360円で購入するとしても、おすすめできる端末ではないとうのが正直な感想です。