AQUOS zero(アクオス ゼロ)は国内メーカーのシャープが発表したソフトバンクの2018-2019年冬春モデル。
CPUに最新の「Snapdragon 845」が搭載され、ディスプレイにAQUOSシリーズでは初となる有機ELディスプレイが採用されたシャープのフラッグシップモデルです。
「AQUOS zero」のカラーバリエーション
「AQUOS zero」のカラーバリエーションは「アドバンスドブラック」のみ。
シャープでは珍しく1色展開になっています。
「AQUOS zero」のスペック詳細
AQUOS zeroのスペック詳細 | |
CPU | Snapdragon 845 |
外側カメラ | 約2,260万画素 |
内側カメラ | 約800万画素 |
ディスプレイ | 約6.2インチ QHD+(2,992×1,440) |
RAM / ROM | 6GB / 128GB |
SDカード | 非対応 |
電池容量 | 3,130mAh |
連続待受(LTE) | 約555時間 |
高さ×幅×厚さ | 約154x73x8.8(mm) |
重量 | 約146g |
CPUは「Snapdragon 845」、RAMが6GBという事で現行の「AQUOS R2」からRAMは2GB増量。
アウトカメラには「AQUOS R2」と同じ約2,260万画素のカメラを搭載するものの、動画用カメラは搭載せず、シングルカメラ仕様となっています。
インカメラは約1,630万画素から約800万画素にスペックダウンですね。
特徴となるのは、AQUOSシリーズでは初となる有機ELディスプレイが採用されている事と、画面サイズが6インチ以上で電池容量3,000mAh以上のスマホの中では「世界最軽量」となる146gの本体重量です。
「AQUOS R2」との違いと進化したポイント
有機ELディスプレイ
「AQUOS zero」では、AQUOSシリーズでは初となる有機ELディスプレイが採用されました。
画面の綺麗さはAQUOSシリーズの大きな特徴のひとつですが、引き続き映画館やホームシアター機器にも使われているHDR映像技術Dolby Vision(ドルビービジョン)も搭載され、さらに高精細な映像が楽しめるようになっています。
「世界最軽量」となる146gの本体重量
「AQUOS zero」は、「AQUOS R2」から本体重量が35gも減少。
画面サイズ6インチ以上で電池容量3,000mAh以上のスマホの中では「世界最軽量」となる146gの本体重量になっています。
ライバル機種の「Xperia XZ2」が重すぎる本体重量から販売不振が続き、後継機の「Xperia XZ3」でも軽量化に成功できていない事から、「AQUOS zero」の146gの本体重量は大きな武器となりそうですね。
アラミド繊維の背面デザイン
「AQUOS zero」では、背面パネルにアラミド繊維とマグネシウム合金フレームが採用されています。
高級感のあった「AQUOS R2」に比べると好みが分かれそうですが、個人的には指紋が付きづらいのと、ガラスパネルと比べると圧倒的に割れにくい仕様になっているのが嬉しいですね。
背面パネルにアラミド繊維が使用されているのも、軽量化に成功した大きな要因のひとつになっています。
RAMとROM大幅増量
「AQUOS zero」になり、RAMとROMは前作の「AQUOS R2」から、
- RAM:4GB→6GB
- ROM:64GB→128GB
に増量されました。
RAMは一時的にデータを記憶させておける容量の事で、6GBになった事でより多くの処理を同時に操作できるようになります。
ROMは写真や音楽のデータなどを保存できる容量の事ですが、128GBもあれば容量としては十分な人も多いですよね。
ただし、前作までは対応していたSDカードは、「AQUOS zero」では非対応となっているので注意して下さい。
放熱設計とパラレル充電
「AQUOS zero」では、AQUOSシリーズで初のパラレル充電を搭載。
2つの充電ICで発熱源を分散し、充電時の発熱を抑えるので、充電しながら操作をしても高温になりづらくなっています。
2018年夏モデルでは、放熱性能に端末ごとの違いはほとんど感じられなかったので、ゲームをプレイするユーザーにとってはかなり嬉しい新機能ですよね。
デュアルカメラからシングルカメラに
「AQUOS R2」ではデュアルカメラだったアウトカメラは、「AQUOS zero」でシングルカメラになっています。
搭載されているのは「AQUOS R2」の静止画専用カメラと同様のカメラで、画質に違いがあるのかは不明。
シャープは、カメラ重視のユーザーには引き続き「AQUOS R2」を訴求するとしています。
イヤホンジャック非搭載
「AQUOS R2」までは搭載されていたイヤホンジャックは、「AQUOS zero」になってついに非搭載になってしまいました。
他メーカーとの差別化の為にも残してほしかったところですが、残念ですね・・・。
現在、イヤホンプラグ仕様のイヤホンを使っている人は、そのままでは「AQUOS zero」で使用できないので注意して下さい。
インカメラは約800万画素にスペックダウン
※「AQUOS R2」で撮影 クリックで拡大できます
インカメラでは、「AQUOS R2」の約1,630万画素から約800万画素にスペックダウンしています。
カメラの画質は画素数だけでは決まりませんが、「AQUOS R2」では「小顔補正」や「美肌調整」もあり、かなり高画質な自撮り撮影ができただけに、どこまで影響があるのかに注目ですね。
「AQUOS zero」の特徴
テザリング | 〇 |
おサイフケータイ | 〇 |
ワンセグ:フルセグ | 〇:× |
赤外線通信 | × |
ハイレゾ | 〇 |
ワイヤレス充電 | × |
イヤホンジャック | × |
Bluetooth | 〇 |
防水:防塵 | IPX5/IPX8:IP6X |
スピーカー | ステレオスピーカー |
生体認証 | 指紋認証センサー |
Dolby Atmos&ステレオスピーカー
「AQUOS zero」では、立体音響技術Dolby Atmos(ドルビーアトモス)を採用し、臨場感のあるサウンドを楽しむ事ができます。
今作からスピーカーもステレオスピーカーに進化しているので、イヤホン使用時だけでなく、スピーカーでも迫力のあるサウンドが楽しめるのは嬉しいですね。
タッチチューニング
新しく採用された「QHD+有機ELディスプレイ」には、早いタップが必要なゲームでもしっかり反応するように「タッチチューニング」が施されています。
公式にも「タッチ抜けで困ることがなくなります」と発表していて、高画質な画面でゲームを楽しみたい人に最適なディスプレイになっています。
「AQUOS zero」のベンチマークスコア
これは、実際に計測した「AQUOS R2」のベンチマークスコアですが、
- Antutu 7.0.9:255,100
- Geekbench 4.2.3:シングル 2,404/マルチ 8,365
となっています。
「AQUOS zero」にも「AQUOS R2」と同じCPU「Snapdragon 845」が搭載されているので、ほぼ同じ処理能力でしょう。
「AQUOS R2」は発熱テストで41度くらいまでバッテリー温度が上昇しましたが、放熱設計の「AQUOS zero」ではどうなるか今から楽しみですね。
「AQUOS zero」の発売日と価格
新規/機種変更/乗り換え(MNP) | |
本体価格 | 99,840円 (4,160円×24) |
月月割 | -54,720円 (-2,280円×24) |
実質負担金 | 45,120円 (1,880円×24) |
※上記の価格は2018年12月現在の金額です。時期によって本体価格と割引金額は変動するので注意して下さい。
「AQUOS zero」の発売日は2018年12月21日で、本体価格は99,840円(税込)。
「月月割」の割引が適用されるのは、機種変更で現在利用中の旧プランを継続した場合のみ。その他のプランでは、端末代金の支払いを48回払いにして「半額サポート for android」を適用させる事で、25カ月目以降の機種変更時に最大で半額にする事ができます。
ただし、「半額サポート for android」が適用されるのは次回機種変更をした場合のみで、その場合も購入した「AQUOS zero」の本体は回収されるので注意して下さい。
「AQUOS zero」の評価と感想
「AQUOS zero」は、同サイズのスマホとしては「世界最軽量」となる軽量ボディと、AQUOSシリーズでは初となる有機ELディスプレイが特徴のフラッグシップモデル。
特に146gの軽量ボディは注目を集めていて、大画面で重いフラッグシップ機が多い中、片手で楽々操作できる重量なのは魅力的ですよね!
また、放熱設計や「タッチチューニング」など、ゲームユーザーをターゲットにした仕様も、他機種との差別化となり素晴らしいと感じました。
ただし、カメラ性能においては大きく後退していて、シングルカメラになっただけでなく、インカメラもスペックダウンしていて、完全にカメラの性能競争からは離脱したかたちになっています。
このスペックで7万円前後の価格なら魅力的ですが、10万円前後の価格になるならカメラでも世界レベルで競っている他機種を買いたくなってしまいますよね。
カメラに興味のないユーザーにとってはかなり高評価となりそうですが、全体的な評価は価格次第だと感じました。